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更年期や性機能についての学術情報、最新研究などを紹介いたします。更年期や性機能についての学術情報、最新研究などを紹介いたします。

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Tag:男性ホルモン

  • NHKためしてガッテン「600万人を襲う!謎の不元気症候群」

    2010年11月17日


    平成22年11月17日にNHKで放送予定の「ためしてガッテン」で、LOH症候群(ロー症候群)が取り上げられます。

    これまで男性更年期障害が様々なメディアで取り上げられ、話題にされて来ましたが、専門医の間では不定愁訴の中にある「うつ症状」が「うつ病」と混同され、切り分けが難しいという問題があったことから、男性ホルモンテストステロン)の分泌低下にともなう症状として「ロー症候群」が定義されました。

    ロー症候群の診療については、「LOH症候群・診療の手引き」が発行されています。

    なお、上記ガイドライン(手引き)にグローミンが収載されていますが、泌尿器科医を中心とするLOH症候群の治療に対応している専門医の間では、グローミンによる低用量な男性ホルモンの補充療法が臨床応用されており、生理的範囲内の補充による高い安全性とマイルドな補充効果について、高いご評価をいただいております

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  • 低テストステロンは20-79歳の男性の死亡リスクを上げる

    2010年03月05日


    【 目的 】
    低テストステロンと死亡率の関連性は近年の研究で明らかになったが、これらは少数の住民調査研究である。
    低テストステロンが全原因あるいは原因の特定できる死亡のリスク因子であるか否かを20-79歳の男性の地域住民標本にて調査を行った。

    【 方法 】
    前向きの住民調査研究”Study
    of Health in
    Pomerania”の1954例のデータを用いた。ベースラインでのテストステロン測定が行われ、平均フォローアップ期間7.2年間に195例の死亡がある。総テストステロン8.7
    nmol/L (250 ng/dL)

    以下を低値と分類した。低テストステロンと全原因あるいは原因の特定できる死亡との関連性をコックス比例ハザード回帰モデルにて解析した。

    【 結果 】
    ・低テストステロンの男性は高いテストステロンの男性より全原因死亡率が有意に高かった(HR
    2.24; 95% CI
    1.41-3.57)。
    ・ウェスト周囲径、喫煙週間、ハイリスクな飲酒、身体活動、腎不全およびDHEAsで調整後も低テストステロンと死亡率の上昇の関連性は有意であった(HR
    2.32; 95% CI 1.38-3.89)。
    ・原因特定解析において、低テストステロンは心血管疾患(HR 2.56; 95% CI

    1.15-6.52)および癌(HR 3.46; 95% CI
    1.68-6.68)による死亡リスクの上昇を予測したが、呼吸器疾患あるいは他の原因については関連がなかった。

    【 結論 】
    低テストステロンは多数のリスク因子と独立して全原因死亡のリスク上昇と関連していた。テストステロン・レベルは心血管疾患および癌による死亡率と逆相関し、予測マーカーとして使用可能である。

    【 原著 】
    Eur Heart J. 2010 Feb 17.

    Low serum testosterone levels
    are associated with increased risk of  mortality in a population-based cohort
    of men aged 20-79.

    Haring R, Volzke H, Steveling A, Krebs A, Felix SB, Schofl
    C, Dorr M, Nauck M, Wallaschofski H.
    Institute of Clinical Chemistry and
    Laboratory Medicine, Ernst Moritz Arndt University Greifswald,
    Germany.

    【 弊社コメント 】

    テストステロンのレベルが低いほど、心血管疾患や癌の死亡率が高くなる事を示唆する報告です。テストステロンが低くならないようにテストステロンを補充すれば、これらの疾患を予防できるかも知れません。
    ・・・
    ですが、先ずは健康的な生活習慣(バランスの良い食生活、適度な運動、昼型の規則正しい生活、ストレスの発散、過度な飲酒や喫煙などのリスク要因を避け
    る・・・等)によって、テストステロンが低くなり過ぎないようにする事こそ最も無難で低コストなアンチエイジングの極意で、男性にとって長寿の秘訣と思わ
    れます。 ただし、その実践が困難・・・というのが個人的実感です。(福)

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  • 高齢男性における性ホルモン濃度と健康および生活満足との関連

    2008年01月21日


    【目的】
    高齢男性において、性ホルモン濃度と自己評価健康度および生活満足度、神経精神症状あるいはうつ症状あるいは痴呆との関連を解析した。

    【方法】
    対象は地域住民調査Lieto Studyに登録している517例の男性。性ホルモン製剤の使用あるいは前立腺癌、前立腺肥大症の治療中、あるいはBMIの測定がない男性は除外した。
    その結果466例、年齢64~97歳、平均72歳、平均BMI26.9 kg/m(2)が解析対象となった。

    【結果】
    ・ 年齢調整後、高レベルのテストステロンあるいは遊離テストステロンは良好な自己評価健康度と関連していた。
    ・ 年齢およびBMIで調整後、性ホルモンレベルと自己評価健康度あるいは生活満足度あるいは、殆どの神経精神症状との間に統計学的に有意な関連は認められなかった。
    ・ 診断上のうつ症状は低テストステロンと関連していた。
    ・ 高レベルのLHおよびFSHは診断上の痴呆と関連が見られた。

    【結論】
    この地域住民調査において、低テストステロンと診断上のうつ症状に関連が見られた。無症候性の性腺機能低下症は痴呆と関連していると思われる。

    【原著】
    Associations of sex hormone concentrations with health and life satisfaction in elderly men.
    Eskelinen SI, Endocr Pract. 2007 Nov-Dec;13(7):743-9.
    Department of Family Medicine, University of Turku, Turku, Finland.

     

    【弊社コメント】
    テストステロンとうつ症状との関連は明らかなようですが、BMIを調整に加えると、一般的な健康度、生活満足度との関連に有意性がなくなります。(野)

    テストステロンは、決して高齢男性の健康の全てを司るものではありません。肥満度の要素が加わると、たとえテストステロンのレベルを若い頃のように高く維持できても、健康度や生活満足度が必ずしも高いとは限らないわけです。

    すなわち、健康的なライフスタイル(適度な運動・バランスの良い節度ある食生活・規則正しく健康的な生活リズム・ストレスの少ない健康的な生活環境・前向きで健全な精神状態、等々)を若い頃からずっと実践し、肥満もコントロール出来た人こそ、最良のホルモン補充(ホルモンレベルの維持)をしている、最高のアンチエイジング法の実践者なのでしょう。(福)

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  • テストステロンの高値が前立腺癌の発現と関連していない

    2007年04月21日


    【目的】
    多くの研究が治療前のテストステロン・レベルと臨床病期あるいは組織学的グレードとの関連性を示しているが、治療前のテストステロン・レベルの臨床的意義については異論が多い。
    そこで、前立腺癌の臨床病期および組織学的グレードと治療前のテストステロン・レベルの関連について検討を行った。

     

    【方法】
    1982~2002年の間に治療前のテストステロン・レベルの記録がある2,914例について解析した。血清テストステロンはRIA法にて測定された。

    【結果】

    • 臨床病期の悪化に伴い、テストステロンレベルが低下する傾向が認められた。
    • また、組織学的グレードの悪化に伴っても、テストステロンレベルが低下する傾向が認められた。
    • 未分化型腺癌を有する患者は他の患者よりテストステロンレベルが有意に低かった(versus well; p<0.01, moderately; p<0.01)。

     

    【結論】
    前立腺の未分化型腺癌と新たに診断された患者のテストステロン・レベルは他の患者より低かった。

     

    【原著】
    Pretreatment total testosterone levels in patients with prostate cancer in the past two decades in Japan.
    Sekine Y, Cancer Detect Prev. 2007 Apr 5
    Department of Urology, Gunma University Graduate School of Medicine, Japan.

     

    【弊社コメント】
    2,914例という日本の研究としては多数例の解析である事が注目されます。
    海外での分析ではよく言われている事ですが、日本人においてもテストステロンの高値が前立腺癌の発現とは関連していないという結果になっています。(野)
    むしろ、テストステロンが低くならないように維持するような生活習慣(バランスの良い食生活、規則正しい生活、適度な運動の継続)を通じて、加齢に伴うテストステロンの分泌減少前立腺癌の発症を予防できるのかも知れません。(福)

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  • テストステロンの心血管リスクに対するメタ解析

    2007年02月19日


    【目的】
    アンドロゲン低下男性における心血管イベントとリスク因子に対するテストステロン使用の影響について、無作為試験のシステマチック・レビューおよびメタ解析を行った。

    【方法】
    収集データベース:
    MEDLINE (1966 to October 2004), EMBASE (1988 to October 2004), および Cochrane CENTRAL (inception to October 2004)

    対象としたトライアル:
    テストステロンと対照としてプラセボーを用いた無作為試験で、心血管リスク因子(脂質分画、血圧、血糖)、心血管イベント(心血管死、非致死的心筋梗塞、狭心症、跛行、血管再開通術、卒中)および心血管の代理エンドポイント(心あるいは血管疾患を示す臨床検査値)の評価を行ったもの。

    【結果】
    ・解析対象となったのは30トライアル、1642例。うち808例がテストステロン投与。

    ・低テストステロン男性に対するテストステロンの使用は血圧、血糖および脂質に影響を殆ど影響しなかった。低-正常および正常テストステロン男性でも同様の結果であった。

    ・テストステロン使用と全心血管イベント(n=6)の間のORは1.82 (95% CI, 0.78 to 4.23)であった。

    【結論】
    現在のエビデンスでは、「男性におけるテストステロン使用は重要な効果を心血管に及ぼさない」という推測がわずかに支持される。
    テストステロンの長期使用に関する安全性を確立するためには、心血管疾患のリスクに対する大規模な無作為試験が必要である。

    【原著】
    Testosterone and cardiovascular risk in men: a systematic review and meta-analysis of randomized placebo-controlled trials.
    Haddad RM, Mayo Clin Proc. 2007 Jan;82(1):29-39. Links
    Knowledge and Encounter Research Unit, Mayo Clinic College of Medicine, Rochester, Minn 55905, USA.

     

    【弊社コメント】
    LOH男性の治療法やアンチ・エイジングに対するテストステロン補充療法の将来に向け、リスクとメリットの検証が世界的なトレンドになっているようです。

    そのような中で、先ずはこれまでの様々な研究発表を振り返って再解析する試みがなされているようで、本報のメタ解析はこのような背景によるものと思われます。
    本報の結果からは、悪い効果も良い効果のいずれも認められておらず、少なくとも、現状ではテストステロンの補充が心血管に悪い影響を及ぼす事は認められていません。

    これまでの研究結果では、試験の規模とバラツキ等から明確な結論が出せない、というのが現状のようです。(野)

    粗く解釈して表現すれば、「テストステロンが心血管に及ぼす影響は良くも悪くもハッキリしない。厳格に白黒ハッキリさせるためには改めて大規模な研究を行うべきである。」ということなのかも知れません。(福)

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  • テストステロンおよびナンドロロンの心機能に及ぼす影響

    2007年02月03日


    【目的】
    アンドロゲンは骨格筋に対して強い作用を有しているが、人の心筋に対する作用、あるいはテストステロンの代謝がどのような役割を果たしているかはよく分かっていない。
    健康若年男性において、テストステロンと代謝を受けない純粋なアンドロゲンであるナンドロロンの心筋機能に対する影響を検討した。

    【方法】
    デザイン:3群の二重盲検、無作為プラセボー比較試験。
    セッティング:Ambulatory care research centre.
    被験者:各群10名の健康若年男性を無作為に割り付けた。
    インターベンション;テストステロンエステル200mg、ナンドロロン・デカノエイト200mg、またはプラセボー製剤を1週間に1回筋肉内投与した。
    測定項目:心筋組織の運動速度、最大収縮張力および速度、心拍出のバイオインピーダンスおよび全身血管抵抗を含む心筋機能を総合的に評価した。

    【結果】
    ・左室機能(左室の駆出率、TEI係数)、右室機能(駆出エリア、三尖弁の平面運動、TEI係数)、心後負荷(平均血圧、全身血管抵抗)および心収縮力(1回拍出量、心拍出量)は年齢および性に対応した標準的範囲にあり、アンドロゲン剤あるいはプラセボーの4週間投与により変化しなかった。
    ・テストステロン群でのみ、左室収縮末期径および右室収縮末期範囲の増加、左室拡張期中隔速度の減少、左室充満圧の増加およびECGのPR間隔の短縮が、正常範囲内で軽度の変化として認められた。

    【結論】
    4週間のテストステロンあるいはナンドロロンの投与は若年男性の心機能に悪影響も好影響も与えなかった。

    【原著】
    Effects of testosterone and nandrolone on cardiac function: a randomized, placebo-controlled study.
    Chung T, Clin Endocrinol (Oxf). 2007 Feb;66(2):235-45. Links
    Department of Cardiology, Concord Hospital and ANZAC Research Institute, University of Sydney

     

    【弊社注釈】
    Tei index
    収縮能低下も拡張能低下も反映する総合的な心機能の指標である.
    Tei indexは, 僧帽弁流入血流の終了から再開始迄をa時間とし, 大動脈駆出血流持続時間をb時間とすると, (a&#8722;b)/bとして計算される.
    予後: 心不全例でTei indexが大きいと予後は悪い. 急性前壁中隔心筋梗塞例において合併症のある例はTei indexが増大している.

    【弊社コメント】
    心機能に対する影響を見るには、4週間は短すぎるように感じます。1年、あるいは半年、せめて3か月位かけなければ、と思います。
    テストステロン群で僅かな変化があり、これをとらえればテストステロンが直接ではなく代謝物の作用によると言えるのかもしれません。(野)

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