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左手に対する右手の2D:4D(right-left 2D:4D)の低値はスポーツ能力と関連する
2011年12月14日
【 要旨 】
低2D:4D比(弊社注釈:2Dは人差し指、4Dは薬指)および左手に対する右手の2D:4D(right-left
2D:4D)の低値は、テストステロンの子宮内濃度の高値によるものであり、攻撃性およびランニングやラグビー等のスポーツ能力のような男性の特性と関連している。
低right-left
2D:4Dは、アンドロゲン受容体遺伝子のCAG数によって決定されるテストステロンに対する感受性にも関連している。
今回、10代の少年において、低right-left
2D:4Dは高最大酸素摂取量、高最大酸素摂取速度および高最大乳酸濃度と関連している事が明らかになった。
低right-left
2D:4Dは幾つかのスポーツ能力と関連している。その原因は、それが胎内でのテストステロン濃度を示すものであり、また血中テストステロンおよび高最大酸素摂取量によるものでもある。【 原著 】
J Sports Sci. 2011 Dec 6.
Right-left digit ratio
(2D:4D) and maximal oxygen uptake.
Hill R, Simpson B, Manning J, Kilduff
L.
HP Sports and YSC Sports , Philadelphia , Pennsylvania , USA.続きを読む
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女性では低2D:4D比は拒食症と関連し、高2D:4D比は過食症と関連する
2011年07月29日
【 目的・方法 】
摂食障害は男性よりも女性に多く、原因は部分的に生物学的およびホルモン因子によるものと信じられている。2D:4D比は胎生期のテストステロン(PT)およびエストロゲン(PE)暴露を反映している。しかし、2D:4D比が摂食病理のタイプに関連しているかは分かっていない。
2D:4D比と摂食障害の関係を摂食障害の回復および現行症例31例(女性)およびコントロール女性99例にて検討した。【 結果 】
- 拒食症の女性は過食症の女性に比して2D:4D比が有意に低かった(PTが高く、PEが低い)。対してコントロールはその中間であった。
- 摂食障害の女性では2D:4D比が現在の体重、最低体重、現在のBMIと有意に比例していた。特に右手の2D:4D比と強い関連性があった。
【 結論 】
女性では低2D4Dは拒食症と関連し、高2D4Dは過食症と関連していた。これは出生後の摂食病理に対する胎生期の性ホルモンの異なった作用を示唆するものである。【 原著 】
Pers Individ Dif. 2011 Sep;51(4):402-405.
The 2 to 4 digit ratio (2D:4D) and
eating disorder diagnosis in women.
Quinton SJ, Smith AR, Joiner T.
School
of Psychology, Charles Stuart University, Bathurst, NSW 2795,
Australia続きを読む
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第4指(薬指)に対する第2指(人差し指)の比(2D:4D)と学術的能力の関連性
2011年04月14日
【 目的・方法 】
胎生期のアンドロゲンは脳の発達と将来の行動に対して重要な影響を有している。第4指に対する第2指の比(2D:4D)は胎生期のアンドロゲン作用のマーカーであり、長い第4指は高い胎生期アンドロゲン作用を示す。
2D:4Dはスポーツや投機をする男性の成功を予測している。しかし、学術的能力に対する胎生期アンドロゲンの影響については殆ど分かっていない。
イタリアのカタニア医学校の男子学生48名の2D4D比に関する研究の所見を報告する。【 結果 】
2D4D比は医学校への入学試験の結果、唾液中テストステロンおよびと攻撃性・積極性と相関していた、しかし大学のコースにおける試験点数とは相関がなかった。【 結論 】
胎生期および誕生後のアンドロゲンは、意思決定およびリスクの許容を求められる状況における遂行能力を高めるが、分析的および計画的能力には影響しない。【 原著 】
Mol Med Report. 2011 May;4(3):471-6..2011.456. Epub 2011 Mar 15.
The
second-to-fourth digit ratio correlates with the rate of academic
performance in medical school students.
Coco M, Perciavalle V, Maci T,
Nicoletti F, Di Corrado D, Perciavalle V.
Department of Physiological
Sciences, University of Catania, I-95125 Catania, Italy.【 弊社コメント 】
胎児の間に男性ホルモンの影響を強く受けて育った男性は、薬指が長く発達するようです。そして、男性ホルモンがもたらすアグレッシブな精神作用から、意思決定や遂行力が求められる、例えばスポーツ選手や投機ビジネスに向いているようです。個人的にはスポーツや投機に限らず、棋士や起業家、野心的な政治家や管理職など、男性的なアグレッシブさが求められる分野での活躍が期待できると思います。ただし、学力には関係しないようです。思わず、自身の両手を見てしまいました。(福)続きを読む