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Category:テストステロンと女性

  • IVF(体外受精)の低レスポンダー対するアンドロゲン(男性ホルモン)あるいはアンドロゲン様薬剤の有用性に関するメタ解析

    2012年02月08日


    【 目的 】
    IVF(体外受精)の低レスポンダーの妊娠成功の可能性に対するアンドロゲン(男性ホルモン)あるいはアンドロゲン様薬剤の評価関するメタ解析を行った。

    【 方法 】
    低レスポンダーに対して卵巣刺激前あるいは中にテストステロン、DHEA、アロマターゼ阻害剤、rLHおよびrhCGの無作為コントロール比較試験についてMedline,
    EMBASE, CENTRAL, Scopus および Web上の科学的データベースにて調査を行った。

    【 結果 】

    • 163例の患者を対象とした2試験において、経皮テストステロンは妊娠[RD: +15%,95% CI +3 to +26%]および生存出生率(RD: +11%, 95% CI: +0.3 to
      +22%)の増加と関連していた。
    • DHEAには妊娠および生存出生率に有意な影響が見られかった。
    • 同様に (i) アロマターゼ阻害剤の使用、
      (ii) rLH の付加、および、(iii) rhCG
      の付加は、妊娠率に有意な影響を示さなかった。
    • 提供されたデータにおいてのみ、rLHによる生存出生率の増加が認められた (RD:+19%, 95%
      CI:+1 to
      +36%)。

    【 結論 】
    限られたエビデンスではあるが、経皮テストステロンはIVFの低レスポンダーにおいて妊娠および生存出生率を増加する。rLH,
    hCG, DHEA あるいは letrozole 投与の有用性示すデータは不十分である。

    【 原著 】
    Hum Reprod Update. 2012 Feb 3.
    The use of androgens or
    androgen-modulating agents in poor responders undergoing in vitro
    fertilization: a systematic review and meta-analysis.

    Bosdou JK, Venetis CA,
    Kolibianakis EM, Toulis KA, Goulis DG, Zepiridis L, Tarlatzis BC.
    Unit
    for Human Reproduction, 1st Department of Obstetrics and Gynecology, Medical
    School, Aristotle University of Thessaloniki, Greece.

    【 弊社コメント 】
    女性不妊治療において、排卵誘発などで治療に難渋しているケースがあるなか、海外では経皮吸収で低用量のテストステロンを投与することで良好な結果が報告されています。本邦においても、経皮吸収の低用量テストステロン製剤であるグローミンを用いた臨床応用が検討されています。不妊で切実な状況にある方々へ、そして、少子化問題が叫ばれる日本に、微力でもお役に立ちましたら幸甚に存じます(福)。

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  • 女性のテストステロン値の年齢別正常範囲

    2011年12月28日


    【 目的 】
    RIAによる性ホルモンの測定には、女性の低濃度の範囲では精度と特異性に限界がある。そこで、質量分析法および分位点回帰法を用い、女性の性ホルモン(テストステロンおよびアンドロスタンディオン)の年齢別正常範囲の確立を行った。

    【 方法 】
    Study
    of Health in Pomeraniaに登録された、年齢20~80歳の女性985例のデータを分析した。分位点回帰モデルは年齢別の性ホルモン濃度2.5th
    および 97.5thパーセンタイルを計算することにより行った。総テストステロン(TT)およびアンドロスタンディオン(AD)は液体クロマト-タンデム質量分析法により測定した。SHBGおよびTTより遊離テストステロン(FT)濃度を計算した。

    【 結果 】

    • TT、ADおよびFTは10歳台毎のグループで明らかに年齢に比例して低下した(oneway ANOVA P <
      0.001)。
    • 正常範囲は全体および10歳毎の年齢別に求めた。
    • 20~80歳全体の正常範囲はTTが0.35~1.97
      nmol/L (10.1~56.8/ng/dL)、ADが0.89~4.56nmol/L (25.5~130.6ng/dL)およびFTが0.0025~0.0253 nmol/L (0.072~0.73ng/dL、0.72~7.3pg/mL)であった。
    •  閉経前および閉経後、経口避妊薬あるいはホルモン療法使用者の正常範囲も求めた。

    【 結論 】
    質量分析法および分位点回帰法を用い女性のテストステロンおよびアンドロスタンディオンの正常範囲の確立を試みた最初の報告である。これらホルモン濃度は年齢に強く依存する。

    【 原著 】
    J Clin Endocrinol Metab. 2011 Dec 7.
    Age-Specific
    Reference Ranges for Serum Testosterone and Androstenedione Concentrations
    in Women Measured by Liquid Chromatography-Tandem Mass
    Spectrometry.

    Haring R, Hannemann A, John U, Radke D, Nauck M,
    Wallaschofski H, Owen L, Adaway J, Keevil BG, Brabant G.
    Institute of
    Clinical Chemistry and Laboratory Medicine, University Hospital South
    Manchester,  United Kingdom.

    【 弊社コメント 】
    値は、これまでの報告と大差ありません。(野)

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  • 閉経前健康女性のテストステロン値の正常範囲の設定

    2011年09月05日


    【 目的 】
    現在のところ、広く認められた女性の正常テストステロン値はない。そこで、正常な月経周期を有する閉経女性のテストステロンおよびSHBG値の正常範囲の測定を行った。

    【 方法 】
    健康で、正常な月経周期の女性(年齢18~49)、161例の総・遊離および生物学的テストステロンおよびSHBGを測定した。採血は月経周期の卵胞期、中期および黄体期のそれぞれ早朝に行った。
    30歳代の女性を代表として、パーセンタイルとともに月経周期相を通じた平均、中央値および加重平均ホルモン値を求めた。

    【 結果 】

    • テストステロンは加齢とともに低下していたが、SHBGには加齢による変化がなかった。
    •  総・遊離および生物学的テストステロンおよびSHBGの正常範囲を5th および
      95thパーセンタイルにより設定した。
    • 30歳代女性の5th および 95thパーセンタイルは総テストステロンが15~46ng/dL
      (520~1595 pmol/L)、遊離テストステロンが1.2~6.4pg/mL
      (4.16~22.2 pmol/L)、計算遊離テストステロンが1.3~5.6pg/mL (4.5~19.4pmol/L)、生物学的
      1.12~7.62ng/dL (38.8~264.21pmol/L)およびSHBG
      が18~86nmol/Lであった。
    • 月経周期間のホルモンおよびSHBGの変化はこれまでの報告と一致していた。

    【 結論 】
    月経中期におけるテストステロンの上昇は全体的な変動に比して小さく、それゆえ、この正常範囲が月経周期のいずれの日に関わらず適用できる。

    【 原著 】
    J Sex Med. 2011 Jul 19.
    Testosterone Reference Ranges
    in Normally Cycling Healthy Premenopausal Women.

    Braunstein GD, Reitz RE,
    Buch A, Schnell D, Caulfield MP.
    Cedars-Sinai Medical Center, Los Angeles,
    CA, USA

    【 弊社コメント 】
    これまでの報告と差異はありません。男性の約10分の1です。 月経周期による変化は少ないという事が明らかにされています。(野)

    男性の生理的範囲内のテストステロン補充に、グローミンを1回量0.3g(チューブから約2cm相当、テストステロンの投与量は約3mg)、朝晩2回の塗擦を推奨していますが、女性は男性が塗る場合の約10分の1、チューブから約2mm相当。グローミンを女性が使用する場合の1回量の目安は、概ね手芸に用いるビーズの大きさ程度と考えております。(福)

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  • 女性では低2D:4D比は拒食症と関連し、高2D:4D比は過食症と関連する

    2011年07月29日


    【 目的・方法 】
    摂食障害は男性よりも女性に多く、原因は部分的に生物学的およびホルモン因子によるものと信じられている。2D:4D比は胎生期のテストステロン(PT)およびエストロゲン(PE)暴露を反映している。しかし、2D:4D比が摂食病理のタイプに関連しているかは分かっていない。
    2D:4D比と摂食障害の関係を摂食障害の回復および現行症例31例(女性)およびコントロール女性99例にて検討した。

    【 結果 】

    • 拒食症の女性は過食症の女性に比して2D:4D比が有意に低かった(PTが高く、PEが低い)。対してコントロールはその中間であった。
    • 摂食障害の女性では2D:4D比が現在の体重、最低体重、現在のBMIと有意に比例していた。特に右手の2D:4D比と強い関連性があった。

    【 結論 】
    女性では低2D4Dは拒食症と関連し、高2D4Dは過食症と関連していた。これは出生後の摂食病理に対する胎生期の性ホルモンの異なった作用を示唆するものである。

    【 原著 】
    Pers Individ Dif. 2011 Sep;51(4):402-405.
    The 2 to 4 digit ratio (2D:4D) and
    eating disorder diagnosis in women.

    Quinton SJ, Smith AR, Joiner T.
    School
    of Psychology, Charles Stuart University, Bathurst, NSW 2795,
    Australia

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  • 高齢婦人に対する微量の androgen投与は estrogen併用により効果的となる

    2010年10月03日


    高齢婦人に対する微量の androgen投与は estrogen併用により効果的となる

    御茶ノ水・浜田病院産婦人科
    合阪幸三, 平池春子, 生月弓子, 小畑清一郎

    第25回 日本更年期医学会学術集会 (平成22年10月2日~10月3日) 一般演題79

    【目的】
    前回我々は高齢婦人に estrogenと androgen製剤を併用し、QOLの向上に有用であることを示した。 今回は androgen製剤単独投与の効果について検討した。

    【方法】
    治験開始に先立ち、院内の倫理委員会にプロトコールをすべて公開し許可を得た。 患者には十分なインフォームドコンセントを行い、同意の得られたものを対象とした。 対象症例は性交痛、嫌悪感、活力(やる気)のなさなどを訴えた11例(61.8±2.0歳)で、いずれも閉経後5年以上経過していた。 これらに対して、 testosterone含有クリーム製剤(グローミンTM、1g中に testosterone 10mg 含有)を 0.01g/day 外陰部に1ヶ月塗布させ、次いでandrogen製剤に estrogen含有クリーム製剤(バストミンTM、1g中に estradiol 0.6mg、ethinyl estradiol 0.2mg 含有)を 0.1g/day を併用投与し、各種症状につき3(重症)~0(症状なし)の4段階にスコアリングして投与前後で評価した。

    【成績】
    Androgen製剤単独では、各症状は改善されなかったが、estrogen製剤を併用することにより、性交痛:3.00±0.00→1.2±0.73、嫌悪感:2.88±0.50→0.61±0.22、やる気のなさ:2.94±0.48→0.56±0.34 といずれも有意に改善した。 各種クリーム製剤投与による重篤な副作用は1例も認められなかった。

    【結論】
    高齢婦人に対する微量の androgen投与は、精神的にも前向きになることからQOLの向上に有益であるが、その効果発現には estrogenが必要不可欠であると考えられた。

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  • 高齢婦人のQOLに対する estrogen含有クリーム製剤および testosterone含有クリーム製剤併用の効果

    2009年10月03日


    高齢婦人のQOLに対する estrogen含有クリーム製剤および testosterone含有クリーム製剤併用の効果

    御茶ノ水・浜田病院産婦人科
    合阪幸三, 宮本雄一郎, 生月弓子

    第24回 日本更年期医学会学術集会 (平成21年10月3日~10月4日) 一般演題12

    【目的】
    更年期婦人に対する estrogen製剤の投与は広く行われている。 Estrogen製剤のみで効果がみられない場合は、旧来より androgen製剤が併用されており、その有効性についてもよく知られている。 しかしながらわが国では、女性用の androgen製剤は注射製剤しか利用できないため、この点が女性に対する androgen療法が今ひとつ普及しない要因であると考えられる。 今回我々は、androgen含有クリーム製剤を高齢婦人に対して投与し、その効果を検討した。

    【方法】
    治験開始に先立ち、院内の倫理委員会にプロトコールをすべて公開し許可を得た。 患者には十分なインフォームドコンセントを行い、同意の得られたものを対象とした。 対象症例は6例(59.5±1.9歳)で、いずれも閉経後5年以上経過していた。 これらに対して estrogen含有クリーム製剤(バストミンTM、1g中に estradiol 0.6mg、 ethinylestradiol 0.2mg 含有)を 0.1g/day、および testosterone含有クリーム製剤(グローミンTM、1g中に testosterone 10mg含有)を 0.01g/day 外陰部に塗布させ、その効果を検討した。 外陰部の乾燥感、性交痛、嫌悪感、活力(やる気)のなさにつき、3(重症)~0(症状なし)の4段階にスコアリングして、投与前後で評価した。

    【結果】
    乾燥感:2.75±0.47→0.38±0.52、性交痛:3.00±0.00→1.00±0.63、嫌悪感:2.67±0.52→0.67±0.52、やる気のなさ:2.83±0.41→0.50±0.55 と、いずれも有意に改善した。 各種クリーム製剤投与による重篤な副作用は1例も認められなかった。

    【結論】
    高齢婦人に対する、女性ホルモンに併用する形での微量の男性ホルモン投与は、局所の改善のみならず、精神的にも前向きになることから、QOLの向上に有益であると考えられた。

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  • 女性のHRTにテストステロン(男性ホルモン)の併用

    2009年08月06日


    2009年(平成21年)8月6日の読売新聞「医療ルネッサンス」で、「女性へ男性ホルモン併用」として女性ホルモン補充療法に少量のテストステロンを併用する取り組みが紹介されました。

    グローミン」は、テストステロンを配合したクリームタイプの軟膏剤(第1類医薬品)で、経皮吸収により少量ずつ、天然型のテストステロンを補充できます。

    これは、OTCでありながら本邦で承認された現状の医療用テストステロン製剤にないメリットです。

    低用量で非侵襲的な経皮吸収ですから、高用量にともなうリスクや、肝臓に負担をかけるリスクが少ないうえ、短時間ながら着実に血中テストステロン値を上昇させるエビデンスがありますので、自ずと従前の男性ホルモン剤よりも安心感があります。

    マイルドな効果と高い安全性が期待されることから、幅広い領域の医師から臨床応用をいただいており、冒頭の記事にあるHRTの少量テストステロン併用にも、「グローミン」をご使用いただいております。

    ・泌尿器科 (LOH症候群、LOHと合併した下部尿路症状やED治療、女性の性欲障害)
    ・ 産婦人科 (女性更年期障害不妊治療におけるテストステロン併用療法)
    ・小児科 (内分泌系疾患・尿道下裂の治療における補充)
    ・ 一般内科・心療内科 (LOH症候群
    ・ アンチエイジング外来の各種クリニック
    ・ 内分泌内科 (糖尿病、メタボリックシンドローム
    ・ GID(FTM)のホルモン療法
    ・整形外科、リバリリテーション科、皮膚科、歯科、動物医

     

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  • 魅力的な男性は女性のテストステロンとコルチゾールの遊離を起こす

    2009年03月29日


    【目的】
    最近、Roney et al. (2007;
    2003)は、男性が若い女性との短い社会的相互作用に反応してテストステロンとコルチゾールが遊離することを示した。
    今回、女性が身体的および行動的に魅力的な男性に反応して同様の内分泌反応を示すかを調査した。

    【方法】
    対象は自然月経サイクルの女性70例および経口避妊薬使用女性50例の計120例。一般的なフィルムから抽出合成した20分間のビデオ4本を視聴させた。4本のビデオのシナリオは次の通りである。

    1. 魅力的な男性が若い女性を誘惑している(実験的刺激)。
    2. 自然のドキュメント(コントロール)。
    3. 魅力的ではない高齢の男性が女性を誘惑している(男性コントロール)。
    4. 魅力的な女性、男性はいない(女性コントロール)。

    ビデオの視聴前後に唾液を採取し、テストステロンとコルチゾールを測定した。

    【結果】

    • 自然月経サイクルの女性において、実験的刺激に反応して、テストステロンおよびコルチゾールが有意に上昇したが、コントロール刺激では上昇がみられなかった。
    • 経口避妊薬使用女性もまた、魅力的な男性に反応して有意なコルチゾールの上昇を示した。

    【結論】
    女性は、高い異性価値のある男性との誘惑的相互作用により、副腎ステロイドホルモンを遊離するであろう。

    【原著】
    Attractive men induce testosterone and cortisol release in women.
    Lopez HH,
    Hay AC, Conklin PH.
    Department of Psychology, Neuroscience Program, Skidmore
    College, 815 N.
    Broadway, Saratoga Springs, NY 12866.

    【弊社コメント】
    テストステロンは、その多くが血中でSHBGと呼ばれる物質と結合していますが、テストステロンはSHBGと結合すると体内で作用しません。一方、SHBGから遊離していて、SHBGに結合していない状態のテストステロンは、フリーテストステロン(遊離テストステロン)と呼ばれています。体内で活性をもって作用している男性ホルモンは、フリーテストステロンなのです。

    この論文によると、男女のいずれも魅力的な異性を意識することで、テストステロンの遊離を起こすということですから、すなわち生理活性のあるフリーテストステロンが増えるわけです。すなわち、快活で積極的、アグレッシブで昂ぶった気持ちになり、性欲が高まる・・・といった、異性を意識した時のワクワク感を思い出すことになり、日々このような状態を続けることで、アンチエイジングや若返りが期待できると思います。

    恋愛小説を読んだり、ラブシーンのあるドラマや映画を観たり、あるいは好きな異性の芸能人のファンになって心をときめかすことで異性を意識することも、体内のテストステロンを遊離させて生理活性のある状態にするという意味では、アンチエイジングや更年期障害の緩和、性機能の維持回復・・・、といった観点から意義のある生活習慣なのかも知れません。

    例えば作家の渡辺淳一氏は、著作やコメントを通じて中高年の恋愛を勧めていますが、異性を意識する行動が男性ホルモンを遊離させることで、中高年層のアンチエイジングや回春につながる、というメカニズムが示唆されると思いました。(福)

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