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タグ:テストステロン

  • プロペシアとグローミンの併用は?

    2008年08月17日

    40代後半男性です。性欲減退と行為最中の萎えにここ数年悩まされ、ED治療薬のシリアス・レトビアも試し効果がありましたが、頭痛と鼻づまりがひどいため、グローミンに変更しようかと思っています。

    グローミン等の塗り薬や、病院での男性ホルモン注射は、テストステロンを増やすため、前立腺がんのリスクが否めないということですが、私は、発毛の薬プロペシアを2年ほど服用しております。
    ホルモンの数値等検査したことはありませんが、プロペシアに関するサイトを通じて、この薬を服用していると、通常よりもテストステロン数値が低くなると聞きました。

    ということは、グローミンを試みても大丈夫ということでしょうか?

    また、テストステロンを増やす塗り薬や注射等のホルモン療法を行うことによって、プロペシアの発毛効果が損なわれることがないか気になり、メールを差し上げました。

    (男性・45~54歳)

     


     

    > テストステロンを増やすため、前立腺がんのリスクが否めない

    先ず、テストステロンが前立腺がんの発癌物質になることはございません。

    むしろ、テストステロンの分泌レベルが高い人の方が前立腺がんの発症率が低いという指摘もあるため、加齢によるテストステロン分泌の過度な低下を早い時期からテストステロンを補充することで、将来的には前立腺がんの発症を防止する、といった研究テーマを検討すべきと考えております。

    しかしながら、テストステロンは、いったん発症した前立腺がんの進行を促進させることが知られているため、前立腺がんの恐れがある場合は、グローミンに限らずテストステロン製剤すべてのご使用をお断りしております。

     

    > グローミンを試みても大丈夫ということでしょうか?

    知られている作用機序からは、併用して問題無いと思われますが、これを証明するデータ等の事実を未だ承知致しておりませんので、必ずしも保証できません。何とぞご了承下さいませ。

    ご高承のことと存じますが、プロペシア錠の作用機序は5α還元酵素の阻害作用と言われています。

    さらに、この酵素がテストステロンをDHT(ジヒドロテストステロン)に変えて、このDHTが頭髪を脱毛させると言われています。

    そのため、DHTの働きを阻害するプロペシア錠を服用することで、テストステロンがDHTに変わらないようにするため、男性型脱毛症に効く、というものです。

    すなわち、プロペシア錠について公表されている作用機序から机上で考えられる限り、テストステロン自体への影響や相互作用は無いと考えております。

     

    > テストステロンを増やす塗り薬や注射等のホルモン療法を行うことによって、
    > プロペシアの発毛効果が損なわれることがないか

    あくまで小職個人の大胆な仮説で申し上げますことをご容赦いただきますと、DHTもテストステロンほど活性が強くないとはいえ、性機能に作用することが考えられますので、仮にテストステロンの分泌レベルが変わらなくても、プロペシア錠の服用でDHTが少なくなった分、性機能が衰えたのかも知れません。

    また、前立腺疾患の目安となるPSA値に対してプロペシアの服用でPSAを改善するという報告もございますが、プロペシアがDHTを抑えることによるものと期待されます。もし、そうであれば、プロペシアは冒頭に述べたテストステロンの前立腺がんのリスクを抑えられるかも知れません。

    もし、以上の仮説が正しければ、グローミンによるテストステロン補充とプロペシア錠の併用は、むしろ前立腺がんのリスクを回避しながら、性機能と脱毛防止というメリットの両立が期待できる、という「男の夢」の治療法になるかも知れません。

    しかしながら、私共と致しましては今のところ以上を保証する事実が無く、不測の副作用に対する検証も出来ておりませんので、責任を持ってお勧めすることが出来ません。

     

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  • 安全に男らしくなる方法は?

    2008年07月06日

    体毛が薄く(ひげやわきはかなり少ない)男性ホルモンが少ないのかなと思っています。長年ウエイトトレーニングをやっていますがなかな筋肉も発達しません。
    男性ホルモンを増やして、筋肉を発達させ、ひげも濃くして男らしくなりたいのですが、グローミンは効果的でしょうか?筋肉増強剤を飲むほうがよいのでしょうか?
    安全に男らしくなりたいのですがいい方法はないでしょうか?
    (男性・25~34歳)

     


     

    一般論として、テストステロン(男性ホルモン)の生理作用の中には、筋肉の発達や、陰毛や髭の発毛があると言われております。近年の臨床研究でも、性同一性障害のホルモン療法でテストステロンの投与により陰毛や髭が生えた、といった症例報告がございます。

    グローミン」はテストステロンを補充する医薬品ですが、お客様が期待する効能は承認されておりませんので、弊社としては未承認の効能についてお勧め出来ません。

    なお、ホルモンの分泌から生理作用に至るまでの間には、次の要素が影響しますので、たとえホルモンの分泌量が正常でも、他の人と同じように作用しない場合もあると思われます。

     

      1. ●ホルモンの分泌量。
      2. ●血中でホルモンに結合し、ホルモンを働かせなくさせる物質の量。テストステロンの場合は、SHBG(性ホルモン結合グロブリン)という物質。
      3. ●ホルモンが作用する細胞(レセプター)の状態

     

    「鍵(ホルモン)」が「鍵穴(レセプター)」を開錠させるように噛み合ったとき、標的細胞でホルモンが作用して生理作用を及ぼしますが、たとえホルモンの分泌量が正常でも、上記の2.や3.のようなSHBGやレセプターの異常があれば、結果的に生理作用が十分に現れなくなる可能性も考えられるのではないでしょうか?もし、このようなケースであれば、ホルモン補充をする前に、真の原因に対処することを検討すべきと思われます。

    そのため、お客様の場合は医療機関を受診して、ホルモンの分泌量だけでなく、医学的に治療を要する状態なのかを見極めることが必要かと存じます。

     

    ちなみに、医学的に正常でありながら、美容やドーピング等の目的で高用量の性ホルモンを投与することにつきましては、安全性の根拠が乏しいうえ、現状の社会通念を考慮しても、弊社としてはお勧め出来ません。少なくとも泌尿器科の専門医の間では、生理的範囲を超える高用量な男性ホルモン剤の投与により、しばしば多血症が生じる事が指摘されています。

     

    また、筋肉増強剤は通常「アナボリック・ステロイド・ホルモン(蛋白同化ステロイド)」と呼ばれる人工的な合成物質ですが、少なくとも日本国内に承認された医薬品はございません。
    インターネット上の個人輸入等で販売されているものにつきましても、私どもが見る限り、これらの製品に医薬品として備えるべき添付文書さえ見当たりません。
    そのため、当該国の合法的な医薬品であるかどうかも確認できず、製品の品質保証はもとより、当該成分の安全性と有効性の根拠も判断できません。

     

    小職の個人的なコメントをお許し戴きたいのですが、男性の「男らしさ」は、必ずしも容姿に限らないと存じます。例えば、長年トレーニングを続けて来られた強い意志や克己心に、人並み以上の「男らしさ」を感じております。
    これまでの非常に苦しい経緯や葛藤を経て、やむを得ず薬剤の検討に至ったものと存じますが、「安全に男らしくなる」ための真の方法は、様々な経緯や葛藤を乗り越える「心の研鑽」が最善と信じております。

    そして、弊社製品のホルモン補充は、「元々分泌していたホルモンが減少したとき、あるいは健常成人のホルモン分泌から著しく分泌が足りないときに、不足分を短期的に最小限だけ補う」というコンセプトなのです。ご期待にお応え出来ないこと誠に心苦しく、申し訳ございませんが、何卒ご了承のほど謹んでお願い申し上げます。

     

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  • テストステロンを食品から摂取することはできるの?

    2008年04月17日

    HPを拝見させていただきました。
    テストステロンを食品から摂取することはできるのでしょうか?
    コレステロールの中に含まれるそうですが、卵くらいしか思いつきません。
    やはり薬剤から摂った方が良いのでしょうか?
    (男性・35~44才)

     


     

    結論から申しますと、食品からテストステロンを摂取することは出来ません。
    根拠は次の通りです。

    1. ●テストステロンを含む一般的な天然の食品(食材)は、私どもの知る限り、ございません。 敢えて考えられるものとしては、哺乳類動物の睾丸ですが、次項の理由からテストステロンの摂取としては意義が無いと考えます。
    2. ●もし、そのような食品があったとして、テストステロンを口から摂取しても、テストステロンは消化管で吸収されてから血中濃度を上昇させる前に肝臓を経由して、全て分解されてしまいます。そのため、効果が無いばかりか、多量あるいは長期的に摂取すると肝臓に過剰な負担をかける恐れがございます。
    3. ●メチルテストステロンのように、天然の物質でなく化学的に合成された人工の男性ホルモンは、全てが肝臓で分解されないので、経口投与で男性ホルモンとしての効果が期待できます。しかしながら、肝臓毒性の問題(肝硬変などの副作用)が指摘されているので注意が必要です。
      近年は、このような問題を解決した男性ホルモンの飲み薬として、Testosterone Undecanoate という物質が開発されていますが、日本では承認されていません。また、食生活における脂質の摂取量が、服用後の男性ホルモンの血中濃度上昇に影響するようで、欧米人と比べて脂質の摂取が少ない人、例えば和食中心の食生活をしている日本人には、必ずしも効果が期待できない、という見方もあるようです。
      いずれにせよ、男性ホルモンは医薬品の成分ですから、男性ホルモンを配合した合法的な加工食品は存在し得ません。

     

    コレステロールの中に含まれるそうですが、卵くらいしか思いつきません。

     

    テストステロンは、コレステロールの中に含まれるものではありません。卵などの食品から摂取したコレステロールの一部が、体内でテストステロンに変化するのです。

    そのため、過剰なダイエットや偏食等によりコレステロールの摂取が極めて少なければ、原料が無いのと同じで、自ずと体内でテストステロンが産生できなくなってしまいます。

    かといって、コレステロールを過剰に摂取するほどテストステロンが多量に産生されるとは限りませんし、かえって様々な成人病が懸念されます。

     

    やはり薬剤から摂った方が良いのでしょうか?

     

    私どもは、「食品」「薬剤」といった切り口で良し悪しを申し上げることが出来ません。

    先ず、テストステロンに限らず、健康的なホルモンバランスは、バランスの良い適量の食事、健全で安定した生活リズム、十分な睡眠と休養、適度な運動、喫煙や有害物質の排除、ストレスを溜めない精神衛生の維持…といった、健康的な生活習慣の自己管理が全て適切である事により、維持されるものと考えます。

     

    しかしながら、多くの人にとって、これらの健康的な生活環境が十分に満足できず、結果的にホルモンをはじめ健康のバランスを崩したり、本来の健康な状態を損なう現実が多々あるかと存じます。

    このような時に、例えば偏った食事で摂取量の足りない栄養素を補助し、体内で産生する物質を間接的に補うものがサプリメント等の健康食品ですし、結果的に不足した性ホルモンそのものを直接的に補充するのが弊社製品のような医薬品の役割です。

    また、ひと口に「薬剤」と申しましても、製品ごとに様々な特徴があり、それぞれメリットとデメリットが考えられますので、「薬剤」として単純に良し悪しを申し上げる事が出来ません。

     

    一方、「食品」につきましては、誰もが漠然とした安心感を抱くものです。

    「食品ですから、安心して摂取できます。」というキャッチコピーは、健康食品の定番です。しかしながら、たとえ食品自体の品質に問題がなくても、必ずしも食品が安全とは言えない面があるかと存じます。

     

     

    例えば、塩分の摂取にともなう高血圧、糖分の摂取にともなう糖尿病、脂質の多い高カロリーな食事による高脂血症や動脈硬化、ひいては心臓病や血栓症の発症、といったリスクは既に広く知られています。
    また、多くの食材にアレルギー症状を起こす人がいることも、ご高承のことと存じます。例えば蕎麦アレルギーにともなうアナフィラキシー・ショックは、呼吸困難を招いて死に至る危険がございます。
    極端な例えを挙げれば、熱い飲み物で舌をやけどしたり、冷菓を食べて下痢や腹痛を起こす人もいらっしゃるでしょう。

    そして、これらを医薬品の副作用に置き換えれば、食品の多くは大多数の薬剤よりも、発生頻度と重篤な症状の両面からずっと危険であり、厳重に管理すべきものとなってしまいます。
    もし、非常識なほど多量の水を摂取して下痢を起こしたとしても、社会通念上、非常識な量を摂取する側の問題になるかも知れません。でも、医薬品であれば、たとえ水でも、副作用として摂取(投与)量を管理すべき問題となります。

    成人病やメタボリックシンドロームの一因が食事、すなわち食品の摂取にあることは疑う余地がなく、その結果、心筋梗塞や動脈硬化、脳血栓に至る頻度と死者数といったリスクが懸念されます。大多数の医薬品に比べて、食品におけるこれらのリスクが桁違いに高いことは言うまでもありません。

     

    それから、医薬品は製造ロット毎に有効成分が規格通りに配合されていることを必ず確認してから製造記録として残した上で出荷致しますが、食品に含まれる栄養素は、実際には個々の出来栄えによって含まれる量がばらつく事が容易に想定されるのにもかかわらず、個々の作物はもとより、加工食品につきましても、収穫や製造ロット毎に測定、分析されているとは限りません。

    すなわち、医薬品に求められるレベルで申し上げれば、食品の多くは含まれる栄養素の量に保証が無いうえ、摂取方法によっては重篤な健康被害を及ぼす危険なデメリットがあるのです。しかも、医師の処方箋や薬剤師の服薬指導も無ければ、メーカーの添付文書による適正な摂取方法の詳細説明も無く、摂取量の法的規制や行政当局の取り締まりも無いまま、消費者が資格を要さず自由に摂取できます。大多数の医薬品に比べれば、むしろ多くの食品の方が極めて危険なものと言わざるを得ません。

    以上、何卒ご理解のほどお願い申し上げます。

     

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  • 薬剤性のED?

    2008年01月14日

    8年間、セパゾンとドグマチールを使用してきましたが、ここに来てEDになりかけ泌尿器科にいったところ遊離テストステロン6.2プロラクチンが40という結果になりました。レビトラは効果があります。
    先生は3ヶ月ぐらい様子を見ましょうと言っていますが、元にもどるのでしょうか?セパゾンも変えたほうが良いのでしょうか?(男性 35~44歳)

     


     

    お客様に対する診断や処置のコメントが関係法令等の事情から出来ませんので、あくまで学術情報による一般論としてご回答申し上げますことを、あらかじめご了承下さいませ。

    先ず、ドグマチールの中止でEDが改善する症例報告がございます。

    文献によりますと、ドグマチールの有効成分「スルピリド」につきましては、30~90日の長期投与により性機能障害(性欲低下とED)の症例(8症例)があり、本剤の投与を中止してから改善するまでの期間が30日~約6ヶ月と、比較的長くなるという特徴が指摘されています。

    症例報告数が少ないうえ、改善までの期間が30日から約6ヶ月と幅広く、長くなる状況が報告されていますので、主治医の先生は、お客様の気持ちに応えて直ちに治したいとは思いつつ、レビトラで急場をしのげるのであれば、お客様をリラックスさせたい気持ちと共に、かといって過剰な不安や過大な期待も与えないようにすべき、と総合的に考えた結果、「3ヶ月ぐらい様子を見ましょう」と仰ったのかも知れません。

    遊離テストステロンとプロラクチンの検査結果につきましては、下記の基準値をご参照下さいませ。なお、厳密に申しますと、検査会社や測定方法により測定値が若干、異なる場合もございますので、診断はあくまで主治医にお尋ね下さいませ。

     

    ◆ 遊離テストステロン基準値
    男性 30~39歳: 7.6~23.1pg/mL
    男性 40~49歳: 7.7~21.6pg/mL
    参照: 三菱化学メディエンス社資料

     

    ◆ ED診療ガイドライン(日本泌尿器科学会推薦・日本性機能学会/ED診療ガイドライン作成委員会編集)における遊離テストステロン値

    低値: 8.5pg/mL未満
    境界域: 8.5以上11.8pg/mL未満
    正常値: 11.8pg/mL以上

     

    ◆ プロラクチン(PRL)基準値
    男性: 3.58~12.78ng/mL
    参照: 三菱化学メディエンス社資料

     

    ここで、ドグマチールの添付文書情報によりますと、注意事項としてプロラクチン値上昇の記載があります。
    また、専門書によりますと、高プロラクチン血症が結果的にテストステロン産生を低下させて、その結果、性欲、勃起、射精等の性機能や造精機能に障害が起こる事が考えられる、という指摘があります。
    主治医の先生が、ドグマチールの投与中止とレビトラの処方を考慮したのは、以上を踏まえたものかも知れません。

    なお、セパゾンの添付文書の副作用情報によりますと、0.1~1%未満の頻度で性欲減退の記載はありますが、頻度が稀であるうえ、EDの記載はありませんし、弊社の手元にある専門書を見る限り、セパゾン(有効成分:クロキサゾラム)による薬剤性EDの指摘はありません。また、専門書によりますと、そもそも抗不安薬(マイナートランキライザー)はバイアグラが登場する以前には、心因性EDの治療で使用されることがあったようです。

    それから、同時に複数の薬剤を他のものへ変更しますと、不測の問題が生じた時に原因を特定できず、問題を複雑化させてしまいます。

    「急がば回れ」という事もございます。一刻も早く回復させたい、というお客様の切実なお気持ちにお応えするためにも、一つずつ状況を確認しながら着実に処置することで確実に回復させたい、という主治医の配慮があるかと存じます。ここは安心して主治医のご判断に託してみてはいかがでしょうか。

     

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  • 幼児へのテストステロン投与による低身長のリスクについて

    2007年04月16日

    2歳の息子が尿道下裂です。手術をする際に、今のペニスサイズのままだとやや危険が伴うとのことで、親の同意があればテストステロンを3回(一回2cc)打ってから一時的にサイズを大きくして手術することになるとのことです。
    気になるのは、テストステロンが時として低身長を招くおそれも否定できないと聞いたことです。実際のところ低身長を招くおそれはありますか。

     


     

    ご子息様の切実なご事情について私どもにお問合せ下さり、ご高配まことに有難うございます。
    ただ、私どもは医師でないため、倫理面のみならず関係法令上からも、診断や処置、あるいはセカンド・オピニオンとして責任のあるコメントが出来ません。あくまで、一般論として申し上げますことを、あらかじめご容赦下さいませ。

     

    神奈川県立こども医療センター泌尿器科のHPによりますと、

    > 亀頭部が小さい場合は手術の前に男性ホルモンを少量投与する
    > ことで亀頭の発育を促す場合があります。当科では1~3回注射
    > (1ヵ月間隔)で投与します。このような短期間のホルモン投与は
    > 長期的に副作用がないと考えられています。

     

    また、東京女子医科大学腎臓病総合医療センター泌尿器科のHPでも、下記のような記述がございます。

    > おちんちんがとても小さい場合は手術の前に男性ホルモンを少量
    > 投与することで手術をやりやすくする場合があります。当科では
    > 1~3回注射(1ヵ月間隔)で投与しますが現時点でこのような幼児期
    > の少量のホルモン投与はきわめて安全と考えられており、長期的に
    > 副作用を生じたという報告はありません。

     

    以上の記述から察するに、ご子息様の治療戦略は一般的なもので、このようなケースでのテストステロン投与は安全とされているようです。
    また、私どもが知る限り、ご子息様と同様のケースで低身長を招いたという事例は存じ上げません。

     

    一般に、成人に向けて身長が伸びる時期は第二次性徴の頃(小学校高学年~中学校にかけて)かと存じますが、この時期に過剰な男性ホルモンの投与を行いますと、脳が「もう十分にホルモンが分泌された」と判断して成長を止めてしまうため、自ずと低身長のリスクが高まるようです。

     

    あくまで私見であることをお許し戴きたいのですが、上記のリスクを逆に申しますと、先述の第二次性徴の時期から十分に離れた生後間もない時期であれば、自ずとリスクが低くなるだろう、ということではないでしょうか。そうは申しましても、絶対に大丈夫とは言い切れないのだろうと思います。

     

    「おそれも否定できない」という表現は、「実態として懸念のケースを経験していないが、かといって絶対に有り得ないと言い切るだけの理論的根拠が無いので、今後、症例数が増えれば、中にはそのようなケースが生じるかも知れない…」というニュアンスかと存じます。

     

    現代の医学の倫理には「EBM」と呼ばれる、「客観的な根拠にもとづいた医療」が前提とされていますので、専門家の間であらゆる角度から客観的に評価して認められた根拠が無い中では、たとえ担当医に確信があり、患者様の不安をやわらげ安心していただきたくても、「絶対に大丈夫」と歯切れ良く言い切れない時代です。
    そのため、たとえ極めてまれなケースでも、想定される最悪の事態も含めた事前説明をして、あらかじめ患者様の了解をとりつけなくてはなりません。

     

    以上、歯切れ良くお答え出来ず、誠に申し訳ございません。大変心苦しい気持ちでございますが、状況ご賢察のうえ、保護者の責任でご判断下さいますよう、何とぞ宜しくお願い申し上げます。

     

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  • 前立腺腫瘍の心配は?

    2007年02月15日

    トノス」の箱の側面に「50歳以降になると前立腺腫瘍の罹患率が高まる」と記載されています。
    僕は年齢的に未だ関係が無いとはいえ、やはりそのような成分が若いころから使用して少しずつ蓄積されていけば将来、そのような病気になる可能性は高まるのではないかとすっごく心配です。
    僕としては最低、週に一度は「トノス」を使いたいのですが、それ位の頻度で使用して大丈夫なのでしょうか? (25~34歳・男性)

     


     

    次の2点を強調させて戴きたく存じます。

     

    1. ●弊社の男性ホルモン製剤(「トノス」「グローミン」「ヘヤーグロン」)に配合したテストステロンは、体内で蓄積されません
    2. ●「テストステロンが前立腺腫瘍の原因になる」、という因果関係が証明された事実は、今のところございません。

     

     

    詳細につきまして、次の通りご説明申し上げます。

     

    1. テストステロンの蓄積性について弊社製品に配合されているテストステロンは、あくまでお客様ご自身の体内で産生しているホルモンと同一で、成人男性は1日に約7mgほど産生され、血中では半分が約90分以内に肝臓で分解される、と言われています。
      一方、「トノス」の1回量は約0.1g(100mg)で、この中に含まれるテストステロンの量は約1mgと低用量ですから、この投与量で毎日塗布したとしても、テストステロンが体内に蓄積される心配は極めて考えにくいと存じます。ちなみに弊社製品「グローミン」では、1日2回、1回量で3mg(1日量で6mg)のテストステロンを2週間続けて塗布したところ、テストステロンの蓄積は見られませんでした。

     

    1. テストステロンと前立腺疾患について確かに、テストステロンは既に発症している前立腺疾患(前立腺肥大や前立腺腫瘍)を進行させると言われておりますし、また、長期間にわたり正常な生理的分泌レベルをはるかに超える高用量なテストステロンの投与を続けた場合には、将来的に不測の問題が生じるのでは?と懸念する専門家の指摘もございます。しかしながら、「トノス」をはじめ弊社製剤のように低用量の投与であれば、これらの指摘に対するリスクが極めて低くなることが期待できますし、「トノス」は市場導入依頼40年余になりますが、これまでご指摘のようなケースは経験しておりません。さらに、一説によれば前立腺疾患の引き金が加齢にともなう老化現象によるものと考えられるため、そうであるならアンチエイジングの観点から老化が始まる前からテストステロンを補充することで老化そのものを遅らせることにより、むしろ前立腺疾患の予防が期待出来るのでは?という考え方もございます。いずれにせよ、これらの指摘を証明する学術的に妥当な研究報告が出揃っておりませんので、「絶対に大丈夫」という明快な結論は申し上げられません。
      しかし、弊社と致しましては先述の状況から弊社製剤のご使用方法(用法・用量)であれば考えにくいこと、そして過去40年余の弊社の市場実績からは問題無いことに確信を抱いている次第でございます。

     

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  • 勝負に向く薬があれば教えて下さい!

    2007年01月29日

    私は啓蒙精神や自己実現欲は人一倍あり、自己実現にかける情熱は物凄く強いと思っていますが、穏やかな性格で勝負事になるといつもビクビクして不安で腰がひけてしまうため、自分を変えるきっかけになる薬が欲しいのです。もし、テストステロンより性格が「攻撃的・男性思考・勝負向き」になる薬があれば、教えて頂きたいと切望してます。(25~34才・男性)

     


     

    切実なお気持ちを重く受け止めておりますが、ご要望にお応えすることが出来ません。先ず私共が知る限り、ご指摘のような目的で科学的根拠を持って国の承認を受けた薬剤を存じ上げません。また、現状の医療倫理の面からも今後そのような目的の薬剤が開発、承認される事は考えにくいと思われます。

    また、テストステロンの作用にご指摘のような精神面の影響があると言われていることは事実ですが、テストステロンの作用は受容体と言われる標的細胞自体の影響をはじめ、他のホルモンとのバランスなど多様な影響を受けることが考えられますし、しかも心理面・性格面はこれまでの経験や成育・生活環境の影響を強く受ける事が考えられます。そのため、例えば一定量のテストステロンを投与すれば誰もが同じような性格になるとは限りません。

     

    私事で恐縮ですが、かつて私は大切な試験やプレゼン、大きな試合の前に物凄いプレッシャーを感じて、胃けいれんの様な症状で何度も嘔吐することがありました。十二指腸潰瘍にもなりました。自分のふがいなさが情けなく、何かにすがりたい気持ちでいっぱいでしたが、最終的には雑念に振り回されずに集中し、結果がどうあれ納得できるまで「最善を尽くして準備する事」が解決策でした。逆に申しますと、準備が不足して自分の中で納得出来ていない状況が、不安要因になっていました。

     

    お客様の文面からは大変な熱意を感じますし、それこそが十分なテストステロンの分泌による攻撃性・積極性と存じますので、既にアグレッシブな性格は十分に備えていらっしゃるのではないでしょうか。もし、そうであれば、いま以上の攻撃性を求めるのは逆効果になるのでは…と心配です。むしろ、逆に「心を鎮める」ための工夫が良いのかも知れません。

    ご希望に副えぬまま余計な事を長々と書き連ねてしまい、誠に申し訳ございません。どうか状況を乗り越えて益々ご活躍されますよう、重ねてお祈り申し上げます。

     

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  • テストステロンの副作用は?

    2006年08月24日

    テストステロンを使用すると副作用としてどんなことが考えられますか?たとえば毛深くなるとかはありませんか?(45~54歳・男性)

     


     

    まず、重篤な副作用について申し上げますと、弊社製剤でお願いしている用法・用量の範囲内であれば、テストステロンに重篤な副作用は考えにくく、上市以来40年余の市場実績では経験がございません。

    ただし、弊社製剤の用法・用量を超える高用量のご使用を続けた場合には、多血症など思わぬ副作用が懸念されますし、弊社製剤で使用禁止をお願いしている前立腺腫瘍の場合は、腫瘍を増悪させてしまうことが心配されます。

    > たとえば毛深くなるとかはありませんか?

    人により現れ方は異なりますが、一般的なテストステロンの作用として体毛が濃くなる可能性はございます。しかしながら、弊社製品について苦情等で承った経験がこれまでに無く、仮にあったとしても許容できる範囲内であったかと思われます。

    ただし、頭髪と体毛は切り離してご理解をお願い申し上げます。頭髪への影響につきましては、弊社サイトの関連ページをご参照下さいませ。

     

     

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