膣の感度を抑えるため膣内にトノスを塗布することは?
トノスを1年以上、毎週1回位で愛用しています。
パートナーの身体が全体的に非常に敏感で、局部も非常に敏感なため、膣内は痛みを感じ挿入できません。
局部どうしを擦り絶頂が得られ満足してもらっていますが、膣の感度を抑えるため膣内にトノスを塗布することは安全上、無理でしょうか?
(男性・45~54歳)
A. お勧め出来ません。
【補足のご説明】
1)建前として、トノスは女性の適用が承認されていません。
仮にトノスが有用であったとしても、法令遵守の立場から弊社が女性のご使用をお勧めすることは出来ません。
2)トノスに配合した局所麻痺剤は表皮麻酔の作用であり、膣内の痛みに必ずしも効果があるとは限りません。
膣の痛みが腟壁(腟内表面)における摩擦の問題であるならば、潤滑ゼリーの類で緩和すべきと考えますので、もし思い当たる状況がありましたら、潤滑ゼリーを考慮いただけますでしょうか。
3)もし、敏感さにともない腟が過度に緊張していることが痛みの本質的な原因であるならば、腟の過度な緊張を弛緩させる方策が重要と存じます。
4)トノスを膣内全域に塗り、本剤の局所麻痺剤が腟壁から浸潤して腟を構成する筋肉全体に行き渡らせて、感覚の鈍化から腟を弛緩させることは、現実的に極めて困難と思われます。
5)一般的に、老若男女を問わず性感の過敏さと過度な緊張には、これまでの経験的なことや、何らかの背景や経緯にともなう心理的な要因も考えられます。
パートナーがリラックスした副交感神経優位であることは前提ですが、お互いに結果を焦らず、根気強く時間をかけて少しずつ腟内挿入に慣れていただけるように、例えば細い腟ダイレータや小指や薬指など細く弱い刺激で丹念に撫でながら、濡れと弛緩の状態に応じ、パートナーが意識しないで済むほど自然に入って行くように、タイムリーに挿入の程度を深め、広めて行く、といったアプローチがあるかと存じます。
何か思い当たることがありましたら、この機に改めてパートナーと相互理解を深めながらご検討いただくこともあるかと存じます。
6)パートナーとの状況共有と相互理解が得られましたら、女性の性機能外来を開設している施設を受診して、医師にご相談いただくことをお勧め致します。Google等で「女性性機能外来」で検索していただきますと、開設している施設のHPがヒットするかと存じます。