記事カテゴリー:注意事項
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体毛が薄く(ひげやわきはかなり少ない)男性ホルモンが少ないのかなと思っています。長年ウエイトトレーニングをやっていますがなかな筋肉も発達しません。
男性ホルモンを増やして、筋肉を発達させ、ひげも濃くして男らしくなりたいのですが、グローミンは効果的でしょうか?筋肉増強剤を飲むほうがよいのでしょうか?
安全に男らしくなりたいのですがいい方法はないでしょうか?(男性・25~34歳)
一般論として、テストステロン(男性ホルモン)の生理作用の中には、筋肉の発達や、陰毛や髭の発毛があると言われております。近年の臨床研究でも、性同一性障害のホルモン療法でテストステロンの投与により陰毛や髭が生えた、といった症例報告がございます。
「グローミン」はテストステロンを補充する医薬品ですが、お客様が期待する効能は承認されておりませんので、弊社としては未承認の効能についてお勧め出来ません。
なお、ホルモンの分泌から生理作用に至るまでの間には、次の要素が影響しますので、たとえホルモンの分泌量が正常でも、他の人と同じように作用しない場合もあると思われます。
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- ●ホルモンの分泌量。
- ●血中でホルモンに結合し、ホルモンを働かせなくさせる物質の量。テストステロンの場合は、SHBG(性ホルモン結合グロブリン)という物質。
- ●ホルモンが作用する細胞(レセプター)の状態
「鍵(ホルモン)」が「鍵穴(レセプター)」を開錠させるように噛み合ったとき、標的細胞でホルモンが作用して生理作用を及ぼしますが、たとえホルモンの分泌量が正常でも、上記の2.や3.のようなSHBGやレセプターの異常があれば、結果的に生理作用が十分に現れなくなる可能性も考えられるのではないでしょうか?もし、このようなケースであれば、ホルモン補充をする前に、真の原因に対処することを検討すべきと思われます。
そのため、お客様の場合は医療機関を受診して、ホルモンの分泌量だけでなく、医学的に治療を要する状態なのかを見極めることが必要かと存じます。
ちなみに、医学的に正常でありながら、美容やドーピング等の目的で高用量の性ホルモンを投与することにつきましては、安全性の根拠が乏しいうえ、現状の社会通念を考慮しても、弊社としてはお勧め出来ません。少なくとも泌尿器科の専門医の間では、生理的範囲を超える高用量な男性ホルモン剤の投与により、しばしば多血症が生じる事が指摘されています。
また、筋肉増強剤は通常「アナボリック・ステロイド・ホルモン(蛋白同化ステロイド)」と呼ばれる人工的な合成物質ですが、少なくとも日本国内に承認された医薬品はございません。
インターネット上の個人輸入等で販売されているものにつきましても、私どもが見る限り、これらの製品に医薬品として備えるべき添付文書さえ見当たりません。
そのため、当該国の合法的な医薬品であるかどうかも確認できず、製品の品質保証はもとより、当該成分の安全性と有効性の根拠も判断できません。小職の個人的なコメントをお許し戴きたいのですが、男性の「男らしさ」は、必ずしも容姿に限らないと存じます。例えば、長年トレーニングを続けて来られた強い意志や克己心に、人並み以上の「男らしさ」を感じております。
これまでの非常に苦しい経緯や葛藤を経て、やむを得ず薬剤の検討に至ったものと存じますが、「安全に男らしくなる」ための真の方法は、様々な経緯や葛藤を乗り越える「心の研鑽」が最善と信じております。そして、弊社製品のホルモン補充は、「元々分泌していたホルモンが減少したとき、あるいは健常成人のホルモン分泌から著しく分泌が足りないときに、不足分を短期的に最小限だけ補う」というコンセプトなのです。ご期待にお応え出来ないこと誠に心苦しく、申し訳ございませんが、何卒ご了承のほど謹んでお願い申し上げます。
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HPを拝見させていただきました。
テストステロンを食品から摂取することはできるのでしょうか?
コレステロールの中に含まれるそうですが、卵くらいしか思いつきません。
やはり薬剤から摂った方が良いのでしょうか?
(男性・35~44才)
結論から申しますと、食品からテストステロンを摂取することは出来ません。
根拠は次の通りです。- ●テストステロンを含む一般的な天然の食品(食材)は、私どもの知る限り、ございません。 敢えて考えられるものとしては、哺乳類動物の睾丸ですが、次項の理由からテストステロンの摂取としては意義が無いと考えます。
- ●もし、そのような食品があったとして、テストステロンを口から摂取しても、テストステロンは消化管で吸収されてから血中濃度を上昇させる前に肝臓を経由して、全て分解されてしまいます。そのため、効果が無いばかりか、多量あるいは長期的に摂取すると肝臓に過剰な負担をかける恐れがございます。
- ●メチルテストステロンのように、天然の物質でなく化学的に合成された人工の男性ホルモンは、全てが肝臓で分解されないので、経口投与で男性ホルモンとしての効果が期待できます。しかしながら、肝臓毒性の問題(肝硬変などの副作用)が指摘されているので注意が必要です。
近年は、このような問題を解決した男性ホルモンの飲み薬として、Testosterone Undecanoate という物質が開発されていますが、日本では承認されていません。また、食生活における脂質の摂取量が、服用後の男性ホルモンの血中濃度上昇に影響するようで、欧米人と比べて脂質の摂取が少ない人、例えば和食中心の食生活をしている日本人には、必ずしも効果が期待できない、という見方もあるようです。
いずれにせよ、男性ホルモンは医薬品の成分ですから、男性ホルモンを配合した合法的な加工食品は存在し得ません。
コレステロールの中に含まれるそうですが、卵くらいしか思いつきません。
テストステロンは、コレステロールの中に含まれるものではありません。卵などの食品から摂取したコレステロールの一部が、体内でテストステロンに変化するのです。
そのため、過剰なダイエットや偏食等によりコレステロールの摂取が極めて少なければ、原料が無いのと同じで、自ずと体内でテストステロンが産生できなくなってしまいます。
かといって、コレステロールを過剰に摂取するほどテストステロンが多量に産生されるとは限りませんし、かえって様々な成人病が懸念されます。
やはり薬剤から摂った方が良いのでしょうか?
私どもは、「食品」「薬剤」といった切り口で良し悪しを申し上げることが出来ません。
先ず、テストステロンに限らず、健康的なホルモンバランスは、バランスの良い適量の食事、健全で安定した生活リズム、十分な睡眠と休養、適度な運動、喫煙や有害物質の排除、ストレスを溜めない精神衛生の維持…といった、健康的な生活習慣の自己管理が全て適切である事により、維持されるものと考えます。
しかしながら、多くの人にとって、これらの健康的な生活環境が十分に満足できず、結果的にホルモンをはじめ健康のバランスを崩したり、本来の健康な状態を損なう現実が多々あるかと存じます。
このような時に、例えば偏った食事で摂取量の足りない栄養素を補助し、体内で産生する物質を間接的に補うものがサプリメント等の健康食品ですし、結果的に不足した性ホルモンそのものを直接的に補充するのが弊社製品のような医薬品の役割です。
また、ひと口に「薬剤」と申しましても、製品ごとに様々な特徴があり、それぞれメリットとデメリットが考えられますので、「薬剤」として単純に良し悪しを申し上げる事が出来ません。
一方、「食品」につきましては、誰もが漠然とした安心感を抱くものです。
「食品ですから、安心して摂取できます。」というキャッチコピーは、健康食品の定番です。しかしながら、たとえ食品自体の品質に問題がなくても、必ずしも食品が安全とは言えない面があるかと存じます。
例えば、塩分の摂取にともなう高血圧、糖分の摂取にともなう糖尿病、脂質の多い高カロリーな食事による高脂血症や動脈硬化、ひいては心臓病や血栓症の発症、といったリスクは既に広く知られています。
また、多くの食材にアレルギー症状を起こす人がいることも、ご高承のことと存じます。例えば蕎麦アレルギーにともなうアナフィラキシー・ショックは、呼吸困難を招いて死に至る危険がございます。
極端な例えを挙げれば、熱い飲み物で舌をやけどしたり、冷菓を食べて下痢や腹痛を起こす人もいらっしゃるでしょう。そして、これらを医薬品の副作用に置き換えれば、食品の多くは大多数の薬剤よりも、発生頻度と重篤な症状の両面からずっと危険であり、厳重に管理すべきものとなってしまいます。
もし、非常識なほど多量の水を摂取して下痢を起こしたとしても、社会通念上、非常識な量を摂取する側の問題になるかも知れません。でも、医薬品であれば、たとえ水でも、副作用として摂取(投与)量を管理すべき問題となります。成人病やメタボリックシンドロームの一因が食事、すなわち食品の摂取にあることは疑う余地がなく、その結果、心筋梗塞や動脈硬化、脳血栓に至る頻度と死者数といったリスクが懸念されます。大多数の医薬品に比べて、食品におけるこれらのリスクが桁違いに高いことは言うまでもありません。
それから、医薬品は製造ロット毎に有効成分が規格通りに配合されていることを必ず確認してから製造記録として残した上で出荷致しますが、食品に含まれる栄養素は、実際には個々の出来栄えによって含まれる量がばらつく事が容易に想定されるのにもかかわらず、個々の作物はもとより、加工食品につきましても、収穫や製造ロット毎に測定、分析されているとは限りません。
すなわち、医薬品に求められるレベルで申し上げれば、食品の多くは含まれる栄養素の量に保証が無いうえ、摂取方法によっては重篤な健康被害を及ぼす危険なデメリットがあるのです。しかも、医師の処方箋や薬剤師の服薬指導も無ければ、メーカーの添付文書による適正な摂取方法の詳細説明も無く、摂取量の法的規制や行政当局の取り締まりも無いまま、消費者が資格を要さず自由に摂取できます。大多数の医薬品に比べれば、むしろ多くの食品の方が極めて危険なものと言わざるを得ません。
以上、何卒ご理解のほどお願い申し上げます。
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うつ病で安定剤とか眠剤を15年間飲み続けています。朝立ちも15年間無いし、SEXも弱く、射精の時に精子があまり出ません。
男性ホルモンを使うと身体の方も元気になると聞きましたが?
(男性 45~54歳)
いわゆる「うつ病」と、LOH症候群(加齢男性性腺機能低下症候群)による「うつ状態」は診断の切り分けが困難と言われており、しかも各々の処置が異なるため、専門医の判断が必要です。
また、薬剤の中にはED(勃起不全)や射精障害など、性機能障害の副作用を伴うものがあると言われております。このようなケースであれば、うつ病に対して現在、処方されている薬剤を変更することにより、性機能の症状が改善するかも知れません。
そのため、先ずは主治医の先生に現在、処方されている薬剤の影響をご相談いただいて、他に良い薬剤があれば変更をお願いするのが無難と存じます。
その上で、もしFT(フリーテストステロン、遊離テストステロン)値がLOHの基準値よりも低ければ、医師の管理下で男性ホルモンを投与することにより、症状の改善が期待できるかも知れません。
いずれにしても、うつ病に対する薬剤の選択や加減、投与の中止や変更には専門医の慎重な判断が必要ですから、決して自己判断で行わずに、主治医へご相談いただくことを強くお勧め申し上げます。
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8年間、セパゾンとドグマチールを使用してきましたが、ここに来てEDになりかけ泌尿器科にいったところ遊離テストステロン6.2プロラクチンが40という結果になりました。レビトラは効果があります。
先生は3ヶ月ぐらい様子を見ましょうと言っていますが、元にもどるのでしょうか?セパゾンも変えたほうが良いのでしょうか?(男性 35~44歳)
お客様に対する診断や処置のコメントが関係法令等の事情から出来ませんので、あくまで学術情報による一般論としてご回答申し上げますことを、あらかじめご了承下さいませ。
先ず、ドグマチールの中止でEDが改善する症例報告がございます。
文献によりますと、ドグマチールの有効成分「スルピリド」につきましては、30~90日の長期投与により性機能障害(性欲低下とED)の症例(8症例)があり、本剤の投与を中止してから改善するまでの期間が30日~約6ヶ月と、比較的長くなるという特徴が指摘されています。
症例報告数が少ないうえ、改善までの期間が30日から約6ヶ月と幅広く、長くなる状況が報告されていますので、主治医の先生は、お客様の気持ちに応えて直ちに治したいとは思いつつ、レビトラで急場をしのげるのであれば、お客様をリラックスさせたい気持ちと共に、かといって過剰な不安や過大な期待も与えないようにすべき、と総合的に考えた結果、「3ヶ月ぐらい様子を見ましょう」と仰ったのかも知れません。
遊離テストステロンとプロラクチンの検査結果につきましては、下記の基準値をご参照下さいませ。なお、厳密に申しますと、検査会社や測定方法により測定値が若干、異なる場合もございますので、診断はあくまで主治医にお尋ね下さいませ。
◆ 遊離テストステロン基準値
男性 30~39歳: 7.6~23.1pg/mL
男性 40~49歳: 7.7~21.6pg/mL
参照: 三菱化学メディエンス社資料◆ ED診療ガイドライン(日本泌尿器科学会推薦・日本性機能学会/ED診療ガイドライン作成委員会編集)における遊離テストステロン値
低値: 8.5pg/mL未満
境界域: 8.5以上11.8pg/mL未満
正常値: 11.8pg/mL以上◆ プロラクチン(PRL)基準値
男性: 3.58~12.78ng/mL
参照: 三菱化学メディエンス社資料ここで、ドグマチールの添付文書情報によりますと、注意事項としてプロラクチン値上昇の記載があります。
また、専門書によりますと、高プロラクチン血症が結果的にテストステロン産生を低下させて、その結果、性欲、勃起、射精等の性機能や造精機能に障害が起こる事が考えられる、という指摘があります。
主治医の先生が、ドグマチールの投与中止とレビトラの処方を考慮したのは、以上を踏まえたものかも知れません。なお、セパゾンの添付文書の副作用情報によりますと、0.1~1%未満の頻度で性欲減退の記載はありますが、頻度が稀であるうえ、EDの記載はありませんし、弊社の手元にある専門書を見る限り、セパゾン(有効成分:クロキサゾラム)による薬剤性EDの指摘はありません。また、専門書によりますと、そもそも抗不安薬(マイナートランキライザー)はバイアグラが登場する以前には、心因性EDの治療で使用されることがあったようです。
それから、同時に複数の薬剤を他のものへ変更しますと、不測の問題が生じた時に原因を特定できず、問題を複雑化させてしまいます。
「急がば回れ」という事もございます。一刻も早く回復させたい、というお客様の切実なお気持ちにお応えするためにも、一つずつ状況を確認しながら着実に処置することで確実に回復させたい、という主治医の配慮があるかと存じます。ここは安心して主治医のご判断に託してみてはいかがでしょうか。
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前立治療の治療薬(タムスロシン)を夜に飲んでいますが、ガラナピン及びトノスを利用しても良いでしょうか。(男性 45~54才)
端的に記しますと、次の通りでございます。
「ガラナピン」「ガラナポーン」:不可
「トノス」男性ホルモン補充目的による陰嚢への塗布:不可
「トノス」早漏目的での亀頭冠塗布:可なお、万全を期すため決して自己判断で併用をしないで、あらかじめ主治医にご相談下さいますよう、お願い申し上げます。
なお、詳細を次の通り補足致します。
「ガラナピン」または「ガラナポーン」との併用について
有効成分「タムスロシン塩酸塩」、前立腺肥大症の排尿障害改善剤「ハルナールD錠」(アステラス製薬)「ハルナールD錠」の添付文書を参照致しますと、血圧の降圧剤をはじめ、PDE5阻害剤(「バイアグラ」「レビトラ」「シアリス錠」等)との併用に注意喚起の記載がございます。
これは、タムスロシン塩酸塩が交感神経α1受容体を選択的に遮断することで、血圧低下の可能性があるうえ、上記の薬剤と併用することで更に血圧が低下することで、過剰な血圧低下にともなう副作用(目まい、立ちくらみ、失神など)が懸念されるためと思われます。
一方、「ガラナピン」や「ガラナポーン」の有効成分である塩酸ヨヒンビンには交感神経α2の遮断作用があると言われております。タムスロシン塩酸塩のα1遮断作用とは異なりますが、人により塩酸ヨヒンビンの投与で血圧低下を起こす可能性が否定できません。
このような万が一のケースを想定し、万全を期してガラナピン(またはガラナポーン)との併用を避けていただきたく存じます。
「トノス」との併用について
「トノス」との併用は早漏予防目的で亀頭冠に塗布するのであれば、問題となる可能性は考えにくいと存じます。
一方、勃起力減退や男子更年期障害を目的として、陰嚢部へ「トノス」を塗布して男性ホルモン(テストステロン)の補充を行う場合は、そもそもお客様の前立腺肥大症が治療を要するほど進行している状況であることが心配されますので、男性ホルモンの補充により前立腺肥大の症状を進行させてしまう恐れがあることから、弊社としてはお勧めできません。主治医と良くご相談下さいませ。
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75歳女性です。更年期の症状と全く同じ症状で悩んでおります。
お医者さんに相談しても的確な答えはいただけませんし、症状に合うお薬もいただけません。薬は何が良いか教えていただけませんでしょうか。
文面から、さぞ辛い状況でお悩みの事と存じます。
ただ、誠に恐れ入りますが、関係法令や倫理の観点から、医師の資格が無い私共が、お客様の診察や診断、処置をすることは許されませんし、また文面の情報だけで断定的に申し上げる事は、たとえ医師であっても極めて困難であることを、あらかじめご了承下さいませ。先ず一般論で申しますと、医師の立場では年齢を考慮致しますと、更年期障害と診断できない事情があるのかも知れません。
また、心労など精神的なストレスにともなう不定愁訴に思い当たる背景がございましたら、心療内科の受診をお勧め致します。
なお、一般的に無難で穏やかな治療法としては、漢方療法が考慮できるかと存じます。ただし、適切な漢方薬は、お客様の「証」を見た上で、適切な判断をする必要がございますので、この場合は、漢方医の受診や漢方専門薬局でのご相談をお勧め致します。
ここで、漢方療法につきましては「漢方ナビ」というホームページに良い説明がございますので、ご一読をお勧め致します(当該サイトは弊社と一切関係はございません)。
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睾丸がものすごく小さくなってきました。睾丸サイズを大きくし、ある程度それを維持することを目的とした場合、「グローミン」の使用は適切でしょうか。
(39歳・男性)
恐れ入りますが、適切ではありません。最悪の場合、逆効果になる恐れがございます。このような目的で、「グローミン」をご使用しないで下さいませ。
◆ 睾丸の働きを踏まえた、グローミンが逆効果になる理由
睾丸(=精巣)は、ご存知の通り精子を作る器官ですが、男性ホルモン(主にテストステロン)を分泌する器官でもあります。
そして、脳下垂体から分泌されるFSH(卵胞刺激ホルモン)がテストステロンと共に精巣内のセルトリ細胞へ作用して、精子を作るように促します。
また、脳下垂体から分泌されるLH(黄体形成ホルモン)は、精巣内のライディッヒ細胞に作用して、男性ホルモン分泌を促します。なお、FSHやLHの分泌は出しっ放しではなく、男性ホルモンが十分に分泌されると、LHの分泌が抑えられて、自ずと精巣での男性ホルモン分泌が抑えられますし、FSHも抑えられますので、これにより、男性ホルモンや精子の産生が過剰にならぬよう適度なレベルに調節されています。
ところが元々必要十分な男性ホルモンの足りている人に、男性ホルモンを過剰に補充しますと、上記のLHやFSHが抑えられたままになってしまいますので、精巣内のセルトリ細胞やライディッヒ細胞が仕事をしない状態が続くことになりかねません。
もし、このような状態が長期間にわたり続きますと、最悪の場合は精巣の萎縮が懸念され、自力で精子や男性ホルモンを産生できなくなってしまう恐れがございます。
◆ 睾丸を大きくする方法について
睾丸のサイズを大きくすること自体を目的とする、学術的に認められた治療戦略は、恐れ入りますが把握できておりません。
先述の機序におきまして、「睾丸の大きさ」→ 「精子を作る機能に影響」→ 「セルトリ細胞の活性化」→ 「FSHの作用」の流れを考えますと、FSHを投与すればセルトリ細胞が活発になり、造精能力の向上と共に睾丸を大きくするのではないか…?と、期待したいところです。しかしながら、FSH製剤は少なくとも男性不妊の治療を目的とするものなので、男性不妊の専門医を受診してご相談いただくことが前提になるかと存じます。
その他、医学的根拠の証明が無いながらも、効果が期待できて、自己完結できる民間療法としては、やはり金冷法と禁欲(完全な禁欲でなく、一定のペースダウン)が考えられます。
すなわち、自律的に男性ホルモンを十分に分泌している一方で、睾丸の負担が大きい状況である場合ですが、例えば射精頻度が多い割に、日頃の睾丸の冷却が不十分だと、結果的に睾丸の機能が低下して萎縮することがあるのではないでしょうか。
少なくとも金冷法につきましては、体温以上の温度環境が造精機能に悪影響を及ぼす事には医学的な根拠があり、睾丸を体温以下に維持し続ける事は医学的にも重要とされています。
もし、そうであれば射精頻度をペースダウンした上で現状の下着やズボン等の着衣、日常作業等の生活習慣が睾丸にとって冷却性が良くなければ、これらの改善をしたり、長風呂で睾丸を温め過ぎないようにする等の対応が考えられます。リスクが無く基本的に費用もかからないと存じますので、お試しになってみてはいかがでしょうか。
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