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脊損成人男性におけるアームクランク運動はテストステロンレベル、筋肉強度および体組成を改善する

2014年07月15日


■ 目的
慢性脊髄損傷(SCI)成人の生殖ホルモンレベルに対するアームクランク運動の影響を検討した。さらに筋肉強度および体組成に及ぼす影響を調査した。

■ 方法

対象は第5胸椎レベル(T5)あるいはそれ以下の完全SCI成人男性17例である。 コンシールド法により対象を運動負荷群 (n = 9) あるいはコントロール群(n = 8) に無作為に割り付けた。 運動は1週間に3回、12週間のアームクランク運動プログラムで、内容は10~15分のウォーミングアップの後、主要部分としてアームクランク運度~時間は20~30分(3週毎に2分30秒増加)、心拍数予備能(HRR)50~65%の中程度の強度(開始時50%、3週毎に5%アップ~、最後にクーリングダウン5~10分からなる。
FSH、LH、テストステロンおよびE2をELISA法におり測定した。 筋力として握力を、体組成としてウェスト周囲径(WC)を測定した。

■ 結果

  • トレーニングプログラム終了後、テストステロン・レベルは有意に上昇した(p = 0.0166;d = 1.14)。
  • 最大握力およびWCは有意に改善した。
  • テストステロンレベルとWCの間に有意な負相関が認められた(r =- 0.35; p = 0.0377)。

■ 結論
アームクランク運動は脊損成人男性のテストステロン・レベルを増加した。さらに筋肉強度および体組成の有意な改善をもたらした。

■ 原著
Int Braz J Urol. 2014 May-Jun;40(3):367-72.
A short-term arm-crank exercise program improved testosterone deficiency in adults with chronic spinal cord injury.
Rosety-Rodriguez M, Rosety I, Fornieles G, Rosety JM, Elosegui S, Rosety MA, Ordonez FJ.

■ コメント
脊損患者だけでなく、一般男性にもあてはめることが出来ると思われます。(野)

■ 参考心拍予備能

 

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