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2012年05月21日
【 目的・方法 】
ED合併2型糖尿病患者の糖-代謝プロフィルを調査した。2型糖尿病男性88例、平均年齢 62.78±9.26歳について調査を行った。IIEFにて性機能症状を、SAS(self-rating anxiety scale)にて不安症状を、および SDS(self-rating depression
scale)にてうつ症状を評価した。
BMI、腹囲、HbA(1c)、空腹時血糖(FPG)、空腹時インスリン(FPI)、 HOMA
指数、脂質、総テストステロン、遊離テストステロン、DHTおよびSHBGを測定した。【 結果 】
- IIEF調査票にて、50例(56.8%)がEDであり、残る38 例(43.2%)はEDでなかった。
- ED群の70.0%が喫煙者であり、非ED群の57.9%より有意に多かった(p<0.05)。
- ED群の38.0%が慢性虚血性疾患の病歴があり、非ED群の23.7%より多かった(p<0.05 between the two
groups)。 - ED群はより高齢で、驚くべきことにHbA(1c)が低かった。さらに、ED群はFPIが高く、テストステロンおよびDHTが低かった。
【 結論 】
イタリアの2型糖尿病男性、平均年齢62歳のED発症率は56%で、高FPIであるがHbA(1c)は低く、テストステロンおよびDHTの低下とリンクしていた。【 原著 】
Endocr J. 2012 Apr 26.
Glyco-metabolic profile among
type 2 diabetic patients with erectile dysfunction.
Derosa G, Tinelli C,
D’Angelo A, Ferrara G, Bonaventura A, Bianchi L, Romano D, Fogari E,
Maffioli P.
Department of Internal Medicine and Therapeutics, Fondazione
IRCCS Policlinico S. Matteo, University of Pavia, Pavia , Italy【 弊社コメント 】
対象の選択基準、方法は分かりませんが、ED合併群のHbA(1c)値が注目されます。一般的には糖尿病がより重度で高いのではないかと思いますが・・・。(野)続きを読む
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重度の睡眠時無呼吸肥満男性における通常量のテストステロン療法
2012年04月25日
【 目的 】
高用量の短期テストステロン療法は閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)の男性の呼吸を急速に悪化することが見られた。OSAの肥満男性における低用量から通常量近くのテストステロンの影響は長期的に異なると思われるが、系統的に研究されていない。
そこで重度のOSA肥満男性において減量とともに通常量近くのテストステロン療法を行い、睡眠および呼吸への影響を検討した。【 方法 】
デザインは67例の男性を対象とした18週間の無作為、ニ重盲検、プラセボ比較試験である。全例、低カロリーダイエットを行い、同時にテストステロン・アンデカノエイト1000mgまたはプラセボの筋注を0、6、および12週に行った。睡眠および呼吸を0、7および18週後に夜間に睡眠ポリグラフ計にて測定した。【 結果 】
- テストステロンはプラセボに比して、7週後に酸素不飽和指数(ODI)を10.3events/hour (95%CI 0.8 to 19.8 events/hour, p=0.03)、および夜間低酸素症(酸素飽和90%以下の睡眠時間SpO(2) T90%)を6.1%(95%CI 1.5% to 10.6%, p=0.01)悪化した。
- 18週後では、テストステロン療法とプラセボの間にODI (4.5, -5.4 to 14.4 events/h, p=0.36) あるいは SpO(2) T90%(2.9%, -1.9% to 7.7%, p=0.23)に差異がなかった。
- ODI および SpO(2) T90%に対するテストステロン療法の影響は開始時のテストステロン濃度によって差異がなかった。
- 血中テストステロン濃度はODIあるいはSpO(2) T90%と相関しなかった(all p>0.19)。
【 結論 】
重度のOSA肥満男性におけるテストステロン療法は睡眠時呼吸障害を期間限定的に軽度に悪化した。これは最初のテストステロン濃度とは関係がなかった。【 原著 】
Clin Endocrinol (Oxf). 2012 Apr 18.
Effects of testosterone therapy on sleep and breathing in obese men with severe obstructive sleep apnea: a randomised placebo-controlled trial.
Hoyos CM, Killick R, Yee BJ, Grunstein RR, Liu PY.
Endocrine and Cardiometabolic Research Group, University of Sydney, Sydney, NSW, Australia.【 弊社コメント 】
低用量から通常量のテストステロンであれば問題ないのでは?・・・という期待で行われましたが、そうはなりませんでした。(野)男性ホルモンが睡眠時無呼吸症候群の症状を悪化させるという報告があることから、関係学会のガイドラインで使用禁忌と定められており、これに準じて男性ホルモンを配合する弊社製品(トノス、グローミン、ヘヤーグロン)のご使用を控えるようにお願いしています。ただし、これまでの報告は古い論文で症例数も少なく、男性ホルモンによる因果関係が本当にあるのか議論の余地があるため、例えば少量の投与量であれば問題ない事を期待しましたが、本報でも睡眠時無呼吸症候群の症状を悪化させる結果となりました。(福)
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2012年04月10日
【 概 要 】
- 自殺企図のある男性はテストステロン値が低い。そうでない報告もあるが、概ね低い報告が多い。
- 脳機能、気分、認知機能、攻撃性にテストステロンは深く関わっており、またこれらは自殺衝動に関わる。
- 他人に対しての攻撃性と自己への攻撃性は、実質的に同じものである。
- 臨床および疫学的観察では、自殺企図者は暴力犯罪者と性格に共通することが示唆される。
- 攻撃性と自殺との間に関連性が観察される。
【 原 著 】
Testosterone and suicidal behavior. [ PDF形式 Full Text ]
Expert Rev Neurother. 2012 Mar;12(3):257-9.
Leo Sher
James J Peters Veterans’Administration Medical Center, 130 West KingsbridgeRoad, Bronx, NY 10468, USA and Mount Sinai School of Medicine, NY, USA【弊社コメント】
上記の事実を踏まえ、テストステロンが関与する精神状態をテストステロン補充療法で改善すれば、自殺衝動を防ぐ可能性がある、という論説です。ただし、テストステロンの補充による攻撃性の増加が、自殺行動自体の強化につながる懸念もあり、今後の検討が待たれます。(松)テストステロンが生理的な正常範囲から逸脱し、「低過ぎ」あるいは「高過ぎ」いずれの状態にあっても攻撃性が問題になるのではないでしょうか?
そうであれば、テストステロンの過剰投与は人為的にコントロールできますが、ストレスやLOH症候群で低テストステロン状態にある場合や、大うつ病にある場合も、先ずは低過ぎるテストステロンの血中濃度が生理的な範囲となるように低用量のテストステロン補充をすることで、自殺行動の防止につながることが期待できると考えております。(福)続きを読む
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遊離テストステロンおよびビタミンD両者の低下が致死的なイベントと関連する
2012年02月29日
【 目的 】
ビタミンD
(25(OH)D)および遊離テストステロン(FT)の低値は共に死亡率の上昇と関連している。実験的研究は、ビタミンDおよびアンドロゲン代謝の複雑な相互作用が臨床的予後の悪化と関連する事を明らかにしている。
高齢男性の大規模コホートにおけるFTおよび(25(OH)D)、両者の欠乏の影響を調査した。【 方法 】
対象はルーチン検査にて冠動脈造影(1997~2000)を行った男性2069例で、総テストステロン(TT)、SHBG および (25(OH)D)を測定した。【 結果 】
- 多変量調整分析の結果、全原因死亡、心血管疾患死亡および非血管疾患死亡のリスクは低FTおよび(25(OH)D)群で上昇していた。すなわち、4分位の最低群と最高位群のハザードリスク比は、FTで各々HR
1.26 [1.03-1.54], 1.24 [0.96-1.60], および 1.39 [1.00-1.93]、25(OH)Dで各々HR 1.77
[1.47-2.13], 1.65 [1.29-2.10], および 1.89 [1.38-2.60]
であった。 - TTと死亡率の間に独立した関連性はなかった。
- 多変量調整HRはホルモンの欠乏数とともに上昇した。すなわち最低位4分位のホルモン数0
vs 2のHRは全原因死亡2.11 [1.60-2.79、心血管死亡1.77 [1.23-2.55] および非心血管疾患死亡2.33
[1.45-3.47]
であった。
【 結論 】
冠動脈造影を行った高齢男性において、遊離テストステロンおよびビタミンD両者の低下が致死的なイベントと関連していた。【 原著 】
Clin Endocrinol (Oxf). 2012 Feb 22.
Combination of
low free testosterone and low vitamin D predicts mortality in older men
referred for coronary angiography.
Lerchbaum E, Pilz S, Boehm BO, Grammer TB,
Obermayer-Pietsch B, Marz W.
Department of Internal Medicine, Division of
Endocrinology and Metabolism, Medical University of Graz, Graz, Austria.【 弊社コメント 】
「バランスの取れた食生活」「適度な運動・適度な日光浴」「規則正しい生活リズム」「ストレスの発散」という、健康的な生活習慣が、テストステロンやビタミンDの不足を防ぐ養生訓になりそうです。テストステロンもビタミンDも、体内で産生する時の出発物質(原料)は、コレステロールですが、あくまで偏食や過剰なダイエットによってコレステロール不足に陥るのが問題であって、コレステロールを過剰に摂取しても弊害があることは皆様ご存知の通りです。善玉と言われるHDLなら摂りすぎても良いのでしょうが、肉食・洋食・ファーストフードで育った現代人にとって、低カロリーな和食メニューだけの日々・・・というのも、味気なくてストレスになるかも知れません。
ちなみにビタミンDは魚類の肝臓に多く含まれるとのことで、しらす干し、焼いた紅鮭、いわし、さんま、さば、など、これも和食の焼き魚メニューを連想します。まさに和食は健康的なメニューです。なお、ビタミンDは日照不足・日光浴不足で欠乏症状に陥ることも良く知られていますが、これも極端な不足が問題なのであって、過剰な日光浴は皮膚に弊害がありますし、十分に日光を浴びている人はビタミンDが多いかと言えば、必ずしもそうではないようです。
何事も偏らずにバランス良く、ほどほどに・・・というのが、養生訓の真髄なのかも知れません。(福)
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- 多変量調整分析の結果、全原因死亡、心血管疾患死亡および非血管疾患死亡のリスクは低FTおよび(25(OH)D)群で上昇していた。すなわち、4分位の最低群と最高位群のハザードリスク比は、FTで各々HR
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IVF(体外受精)の低レスポンダー対するアンドロゲン(男性ホルモン)あるいはアンドロゲン様薬剤の有用性に関するメタ解析
2012年02月08日
【 目的 】
IVF(体外受精)の低レスポンダーの妊娠成功の可能性に対するアンドロゲン(男性ホルモン)あるいはアンドロゲン様薬剤の評価関するメタ解析を行った。【 方法 】
低レスポンダーに対して卵巣刺激前あるいは中にテストステロン、DHEA、アロマターゼ阻害剤、rLHおよびrhCGの無作為コントロール比較試験についてMedline,
EMBASE, CENTRAL, Scopus および Web上の科学的データベースにて調査を行った。【 結果 】
- 163例の患者を対象とした2試験において、経皮テストステロンは妊娠[RD: +15%,95% CI +3 to +26%]および生存出生率(RD: +11%, 95% CI: +0.3 to
+22%)の増加と関連していた。 - DHEAには妊娠および生存出生率に有意な影響が見られかった。
- 同様に (i) アロマターゼ阻害剤の使用、
(ii) rLH の付加、および、(iii) rhCG
の付加は、妊娠率に有意な影響を示さなかった。 - 提供されたデータにおいてのみ、rLHによる生存出生率の増加が認められた (RD:+19%, 95%
CI:+1 to
+36%)。
【 結論 】
限られたエビデンスではあるが、経皮テストステロンはIVFの低レスポンダーにおいて妊娠および生存出生率を増加する。rLH,
hCG, DHEA あるいは letrozole 投与の有用性示すデータは不十分である。【 原著 】
Hum Reprod Update. 2012 Feb 3.
The use of androgens or
androgen-modulating agents in poor responders undergoing in vitro
fertilization: a systematic review and meta-analysis.
Bosdou JK, Venetis CA,
Kolibianakis EM, Toulis KA, Goulis DG, Zepiridis L, Tarlatzis BC.
Unit
for Human Reproduction, 1st Department of Obstetrics and Gynecology, Medical
School, Aristotle University of Thessaloniki, Greece.【 弊社コメント 】
女性不妊治療において、排卵誘発などで治療に難渋しているケースがあるなか、海外では経皮吸収で低用量のテストステロンを投与することで良好な結果が報告されています。本邦においても、経皮吸収の低用量テストステロン製剤であるグローミンを用いた臨床応用が検討されています。不妊で切実な状況にある方々へ、そして、少子化問題が叫ばれる日本に、微力でもお役に立ちましたら幸甚に存じます(福)。続きを読む
- 163例の患者を対象とした2試験において、経皮テストステロンは妊娠[RD: +15%,95% CI +3 to +26%]および生存出生率(RD: +11%, 95% CI: +0.3 to
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2012年01月30日
【 目的 】
小規模の無作為比較試験によりビタミンD
[25(OH)D]がテストステロンの産生を増加する事が示されている。これは動物実験および25(OH)Dとテストステロンのポジチブな関連性および両者の一致した季節変動を示す断面的観察研究により支持されている。【 方法 】
25(OH)Dレベルと遊離テストステロンの断面的関連性を調査した。対象はHealth
Professionals Follow-up
Studyに参加した1352例の男性である。【 結果 】
- 25(OH)Dは総および遊離テストステロン・レベルとポジチブに関連していた。
- 25(OH)Dの最下位五分位から最上位の多変量調整平均値(95%CI)は総テストステロンが18.5(17.7; 19.4)、19.4(18.6; 20.2)、19.6(18.8; 20.4)、20.1(19.3; 20.9)、および
20.0(19.1; 20.8); p-trend=0.003、遊離テストステロンが97.7 (93.9; 101.5)、98.2 (94.1;
102.2)、 99.2(95.2; 103.2), 100.7(96.9; 104.5) および101.5(97.6; 105.4;
p-trend=0.03)であった。 - 25(OH)Dと総および遊離テストステロンの関連性を示す用量反応曲線の形状は25(OH)Dの低値(約 75-85
nmol/l以下)領域では直線的で高値領域でプラトーに達した。 - 25(OH)Dと異なりテストステロン濃度には季節的変動が見られなかった。
【 結論 】
本結果はこれまでに報告されているビタミンDとテストステロンのポジティブな関連性を支持するものであるが、平行した季節的変動パターンは認められなかった。【 原著 】
Clin Endocrinol (Oxf). 2012 Jan 2. doi: 10.1111/j.1365-2265.2012.04332.x.
Association between plasma 25-OH vitamin D and
testosterone levels in men.
Nimptsch K, Platz EA, Willett WC, Giovannucci
E.
Departments of Nutrition Epidemiology, Harvard School of Public Health,
Boston, MA, USA続きを読む
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2012年01月06日
【 目的 】
テストステロン療法は正常下限のテストステロンレベルの高齢男性の非脂肪容量(LBM)を増加し、総脂肪容量(TFM)を減少する。しかし、テストステロン療法のメタボリックな影響が全体に良好なものか否かは課題である。我々は先に6カ月のテストステロン療法がインスリン感受性を改善しない事を報告した。今回、正常下限テストステロンの高齢男性において、部位的体脂肪分布およびアディポカイン、アディポネクチンに対するテストステロン療法の影響を検討した。【 方法 】
デザイン:バイオアベイラブル・テストステロンが<
7.3 nmol/l および ウェスト周囲径> 94 cm、年齢60-78歳の男性38例を対象に6カ月のテストステロン療法(ゲル)を無作為、二重盲検、プラセボ比較試験にて行った。
中心脂肪容量(CFM)および下肢脂肪容量(LEFM)をDXAにより測定した。皮下腹部脂肪組織(SAT)、内臓脂肪組織(VAT)および大腿部皮下脂肪面積(TFA)をMRIにより測定した。アディポネクチンを免疫蛍光法にて測定した。介入のプラセボ比較効果をCoefficients
(b)にて表し
た。【 結果 】
- テストステロン療法中、LEFMは減少したが(b=-0.47 kg,
p=0.07)、CFMには有意な変化が認められなかった(b=-0.66 kg, p=0.10)。 - SAT(b=-3.0 %, p=0.018)
およびTFA (b=-3.0 %, p<0.001) は減少したが、 VAT(b=1.0 %;
p=0.54)は不変であった。 - アディポネクチンはテストステロン療法中減少した(b=-1.3 mg/l,
p=0.001)。
【 結論 】
テストステロン療法は腹部および大腿部の皮下脂肪を減少するが内臓脂肪には有意に影響しない。さらにアディポネクチンは有意に減少する。【 原著 】
Eur J Endocrinol. 2011 Dec 21.
Testosterone therapy
decreased subcutaneous fat and adiponectin in ageing men.
Frederiksen L,
Hojlund K, Hougaard DM, Mosbech TH, Larsen R, Flyvbjerg A, Frystyk J, Brixen
K, Andersen M.
Frederiksen, Endocrinology, Odense University Hospital,
Odense, Denmark.【 弊社コメント 】
内臓脂肪を積極的に減らすためには、ダイエットや運動を併用しないと、テストステロンの補充だけで簡単には減らせないようです。しかしながら、運動療法にテストステロンの補充の併用は機序的に相乗効果が期待できるものと考えています。(福)続きを読む
- テストステロン療法中、LEFMは減少したが(b=-0.47 kg,
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2011年12月30日
【タイトル】
テストステロン軟膏の塗布部位別血中濃度の検討【原著】
日本性機能学会雑誌: 26 (3) 231-238, 2011【著者】
関口由紀 (横浜元町女性医療クリニックLUNA)【要旨】
男性更年期障害およびLOH症候群に対する臨床的有効性が報告されているテストステロン軟膏(グローミン)の健康成人における塗布部位別血中濃度の検討
を行った。 その結果、テストステロンの吸収は髭剃り直後の顎下、陰嚢、および顎下で良好で、デコルテ、腋窩、前腕部、大腿部および下腹部では低かった。
顎下部塗布での吸収は、これまでに臨床的有用性が確認されている陰嚢塗布時と大差がなかったことから、顎下部に10~11日の連続塗布を行ったところ、
生理学的範囲内で、臨床効果が期待できる血中濃度の上昇が認められた。 また、LH および FSH
に及ぼす影響も極小で、内分泌学的影響は少なかった。 今後、同軟膏の顎下部位塗布でのLOH症候群に対する臨床的検討が望まれる。続きを読む