ビタミンDとテストステロンはポジティブに関連する
2012年01月30日
【 目的 】
小規模の無作為比較試験によりビタミンD
[25(OH)D]がテストステロンの産生を増加する事が示されている。これは動物実験および25(OH)Dとテストステロンのポジチブな関連性および両者の一致した季節変動を示す断面的観察研究により支持されている。
【 方法 】
25(OH)Dレベルと遊離テストステロンの断面的関連性を調査した。対象はHealth
Professionals Follow-up
Studyに参加した1352例の男性である。
【 結果 】
- 25(OH)Dは総および遊離テストステロン・レベルとポジチブに関連していた。
- 25(OH)Dの最下位五分位から最上位の多変量調整平均値(95%CI)は総テストステロンが18.5(17.7; 19.4)、19.4(18.6; 20.2)、19.6(18.8; 20.4)、20.1(19.3; 20.9)、および
20.0(19.1; 20.8); p-trend=0.003、遊離テストステロンが97.7 (93.9; 101.5)、98.2 (94.1;
102.2)、 99.2(95.2; 103.2), 100.7(96.9; 104.5) および101.5(97.6; 105.4;
p-trend=0.03)であった。 - 25(OH)Dと総および遊離テストステロンの関連性を示す用量反応曲線の形状は25(OH)Dの低値(約 75-85
nmol/l以下)領域では直線的で高値領域でプラトーに達した。 - 25(OH)Dと異なりテストステロン濃度には季節的変動が見られなかった。
【 結論 】
本結果はこれまでに報告されているビタミンDとテストステロンのポジティブな関連性を支持するものであるが、平行した季節的変動パターンは認められなかった。
【 原著 】
Clin Endocrinol (Oxf). 2012 Jan 2. doi: 10.1111/j.1365-2265.2012.04332.x.
Association between plasma 25-OH vitamin D and
testosterone levels in men.
Nimptsch K, Platz EA, Willett WC, Giovannucci
E.
Departments of Nutrition Epidemiology, Harvard School of Public Health,
Boston, MA, USA
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