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更年期や性機能についての学術情報、最新研究などを紹介いたします。更年期や性機能についての学術情報、最新研究などを紹介いたします。

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  • 超低用量の経皮吸収エストラジオールが骨密度を増加する

    2006年07月18日


    【方法】
    対象:子宮切除のない60~80歳の閉経後の女性、417例。
    投与:無作為に実薬群208例、プラセボー群209例に割付、実薬群にMenostar(17-beta estradiol 14mcg/日)を24ヶ月間投与した。加えて全例に、Ca 800mg及びビタミンD 400IUを投与した。
    調査項目:投与前及び24ヶ月後に腰椎及び全身のBMD、骨回転マーカー及び子宮内膜の厚さ。

    【結果】
    終了時点において、エストラジオール群はプラセボー群に比して腰椎及び全身のBMDが有意に増加し、骨回転マーカーが有意に減少した。有意差は全パラメーターで強度(p<0.001)であった。腰椎のBMDの増加は最初のBMD及び骨粗鬆症リスクファクターの存在とは無関係であった。
    重篤な副作用イベントはエストラジオール群で24例に、プラセボー群で23例に認め、各群で10%の患者が副作用イベントのため中止した。代表的な副作用イベントはエストラジオール群で、上部気道感染、事故による傷害、関節痛、白帯下および適用部位の反応であった。これらはプラセボー群でも同様にみられた。

    【結論】
    この併用療法は腰椎及び全身のBMDを増加できる。

    【原著】
    Ultra-Low Dose Menostar (Estradiol Transdermal System) Increases Bone Mineral Density: Presented at NAMS
    2005年9月29日 16th annual meeting of the North American Menopause Society (NAMS)における Laslo B.Tanko.MD,PhD の発表

    【引用】Doctor’s Guide

    【担当者コメント】
    学会発表であり、抄録ではなく第三者の報告なので不明なところはありますが、Ca及びビタミンD補給下、24ヶ月という長期間の治療ながら、14mcg/日という低用量で経皮的投与によるエストラジオールの効果が確認された、という報告です。(野)

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  • シルデナフィル無効症例に対するアンドロゲンとシルデナフィルの併用

    2006年07月18日


    【目的】
    シルデナフィル単独投与には反応しない低ゴナドトロピン患者に対し、アンドロゲンの効果を検討する。

    【方法】
    対象:シルデナフィル100mgに対し効果が不十分であった、勃起不全を伴う低ゴナドトロピン患者、32例。
    投与方法:テストステロンアンデカノエイト80mgを1日2回または3回、単独経口投与を2カ月間行った。十分な勃起が得られない症例には、その後シルデナフィルとテストステロンの併用投与を行った。
    評価項目:トータルテストステロン(TT)、フリーテストステロン(FT)、IIEF、IPSS及びUFR

    【結果】
    テストステロンへの切り替えにより11例(34.3%)に十分な勃起機能の改善が得られた。効果不十分例では、その後の併用により12例(37.5%)に十分な効果が得られた。
    血清TT及びFTはテストステロン単独投与後及び併用後投与後、ともに有意に上昇した。IIEFスコアも単独投与及び併用投与後、ともに有意に上昇した。
    IPSS或いはUFRには有意な変化が認められなかった。

    【結論】
    シルデナフィル無効例の1/3がテストステロンに反応し、他の1/3がテストステロンの正常化後のシルデナフィルの再投与により改善した。それゆえ、低ゴナドトロピン性の勃起不全患者ではアンドロゲンの補充療法が第一選択である。また各単独投与で改善が得られなかった症例に対しては、併用療法が有効であろう。

    【原著】
    Combined use of androgen and sildenafil for hypogonadal patients unresponsive to sildenafil alone.
    Int J Impot Res. 2006 Jan 5

    【引用】Doctor’s Guide

    【担当者コメント】
    シルデナフィル無効な低ゴナドトロピン患者の約1/3に対して、テストステロン補充療法の併用が有効であったとのことです。(野)

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  • 高齢男性における血清テストステロンレベルとライフスタイルの関係

    2006年07月18日


    【目的】
    高齢男性におけるライフスタイルと血清テストステロンおよびフリーテストステロンレベルとの関連を検討する。

    【方法】
    対象:45~85歳の男性
    ライフスタイルの評価項目:BMI、ニコチンおよびアルコール摂取量、ストレスレベル、身体的および社会的活動性、睡眠の質
    測定項目:血清テストステロン(T)およびフリーテストステロン(fT)、LH、FSH、DHEA-S、E2、SHBG

    【結果】
    症例数は375例、平均年齢59.9歳(9.2+/-SD)、そのうち25.4%および27.4%が低ゴナドトロピン性のTおよびfTレベルであった。
    ニコチン摂取量(喫煙者で高値:p<0.01)、BMI(ネガティブな関係:p<0.01)および年齢(ネガティブな関係:p<0.01)とTおよびfTの血清レベルとの間に有意な関係を認めた。
    身体的および社会的活動性、ニコチンおよびアルコール摂取量、ストレスレベルおよび睡眠の質と血清アンドロゲンレベルとの間には有意な関係を認めなかった。

    【結論】
    年齢、BMIおよび喫煙とTおよびfTの血清レベルとの間に関連性を認めたが、各種のライフスタイルと血清アンドロゲンレベルとの間には有意な関係を認めなかった。

    【原著】
    Relationship between testosterone serum levels and lifestyle in aging men. Aging Male. 2005 Sep-Dec;8(3):190-3.

    【引用】Doctor’s Guide

    【担当者コメント】
    対象の中に更年期症状を示す例があったかどうか、対象の選択方法と合わせて問題と思われます。喫煙者では逆にTおよびfTの血清レベルが高くなっているが、喫煙の影響かあるいは喫煙という行為をする人々は特別なのか、分かりません。また、一部矛盾するところもあり、詳細は原著の確認を要します。(野)

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  • 低テストステロンとメタボリックシンドロームの関連

    2006年07月09日


    【目的】
    高齢者の血清テストステロン、肥満及びメタボリックシンドロームの関係を調査した。

    【方法】
    2つの脂質治療試験に参加している、平均年齢52歳の男性864例について、ベースラインの血清テストステロン、脂質、血糖および身体計測調査を行った。いずれの試験もLDLコレステロール 130 ~ 160 mg/dl、トリグリセリド 350 mg/dl または以下の男性である。

    【結果】
    ・メタボリックシンドロームの有無に関わらず、テストステロンはBMIの上昇と共に減少した(p <0.0001)。

    ・メタボリックシンドロームを有する肥満および強度肥満男性のテストステロンは約150 及び 300ng/dlで、メタボリックシンドロームのないやせた高齢男性より低かった。

    ・糖尿病あるいは空腹時血糖 110mg/dl以上、BMI 30kg/m② 以上、トリグリセリド 150mg/dl 以上が低テストステロン症と関連していた。

    【結論】
    肥満およびメタボリックシンドロームを有する高齢男性の血清テストステロンは高齢の健康男性に比して有意に減少している。この結果はEDと肥満との関係がホルモンと関連している事を示すものである。

    【原著】
    The Age Related Decrease in Testosterone is Significantly Exacerbated in Obese Men With the Metabolic Syndrome. What are the Implications for the Relatively High Incidence of Erectile Dysfunction Observed in These Men?
    Kaplan SA, J Urol. 2006 Oct;176(4):1524-8.

    【弊社コメント】
    肥満→メタボリックシンドローム発症→加齢と相まって低テストステロン症状に?
    血清テストステロンとメタボリックシンドロームの関連が明確になってきました。(野)

    BMI:大人を対象とする体格指数。Body Mass Index の略。
    BMI=[体重(kg)]/[身長(m)]②  (②は二乗)

    普通:19.8~24.2(日本人の標準値は男女共に22)
    肥満:25.0以上

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    カテゴリマークアンチエイジング

    アンチエイジング

    私の健康法「PPK健康術」

    2006年04月22日


    弊社顧問・福井靖彦が、平成13年1月に甲府商工会議所平成相生会で講演致しました健康法を、このほど加筆修正して掲載致しました。


    私の健康法「PPK健康術」

     私は66歳の男です。健康です。仕事は前半生を洋酒業界で過ごし、後半生を性ホルモンを扱う製薬業界で過ごしました。いつも実験屋のモルモットで通して来ました。女房に言わせると「戌年だから何でも匂いを嗅いで、舐める」のが癖だそうです。
     30代は洋酒を飲み過ぎましてギックリ腰で苦しみました。整形外科、指圧、マッサージの世話になりましたが、治りませんでした。50代に、幸運にも中国医学の名人に診て戴く機会を得まして、目から鱗が取れました。 「自然」「気」「未病」という概念を改めて信じるようになりました。ギックリ腰はカイロ治療と瞑想で治りました。仕事時代は仕事を、今は健康を達成目標にして楽しんでいます。
     この度は、ここ十数年来の私の健康術についてお話することでご勘弁戴きたい訳ですが、厄介なことに健康の目標を達成するには医療、介護、年金の社会保障制度が関わってきます。

    〔1〕 新年の景気と医療、介護、年金の社会保障制度
     21世紀になりました。新年早々、株価と為替で景気は大揺れです。
     株価が1万5千円から2万円をうかがう景気ならば、一般大衆は当局を信用しないなりにも、まぁ気に懸けないことで済ませて来ました。ところが1万3千円以下となりますと、銀行生保の保有株が含み損になって、また税金注入…といった事態になりますので、大揺れな訳です。
     案の定(?)、「財政再建の鍵である医療費抑制~高齢者医療費負担制度見直しを柱とする社会保障制度の抜本改革を2002年度に実施する、という政府の約束を先送りしたい」、という 関係者の談話が日本経済新聞で報道されました。
     当局に解決策が無い理由は、私たち大衆が肌で感じ取っています。ですから、私たちは自ずと自己防衛上、次の二つを実行する訳です。

     ① 今の制度を信用していないから、倹約して貯金する。
     ② 今の医療を信用していないから、自分流の健康術を身に着ける。

     かくして消費者の財布の紐がいっこうに緩まぬ一方で、健康ブームはいっそう盛んになりました。 いま私がお話申し上げているご縁も、その流れと存じます。 様々な健康術を紹介するテレビ番組や雑誌の記事は盛り上がっていますし、多様な健康食品も賑やかに出回っております。

    〔2〕 今の医療は、何故おカネがかかり過ぎるのか?
     今の医療体制 ― 健康保険業、医者、薬業 ― にとって、顧客は「病人」でなければなりません。 突き詰めれば、これが理由だと考えています。
     今の体制では、人が「病気」と認定されて、初めておカネが廻り出す仕組みです。そして、高額な最新の薬とハイテクを駆使する重病・難病・奇病ほど売上を伸ばせる訳です。これは、医療関係者の人格倫理というより、病気を治さないとおカネにならない、という制度の問題と考えます。
     もちろん、罹ってしまった病気は早期に発見し、質の高い、信頼できる医療によって、速やかに治すべきですし、今後いっそう充実させて行くことが必要です。これについては、医師である弊社会長の梶原優が、私たちの視点に立って制度の改革と充実に鋭意取り組んでおります。

    〔3〕 「予防」が大切。 そして、予防は個人の愉しみ。
     医療費を抑制するには「私たちが病気にならないこと」です。すなわち病気を「予防」して、健康維持をはかることに尽きます。定期検診や人間ドックは仕方ないにしろ、出来ることなら生涯、病院で治療を受けるようなことにはなりたくない、と考えるのは、私だけでなく皆さんも同じと存じます。ですから予防による健康維持は、少なくとも私たちと国の財政にとってはハッピーなことです。
     ところが「予防」というのは今の制度ですと医療関係者の売上に貢献できません。そもそも今の制度の恩恵にあずかっている多くの既得権者にしてみれば利害が衝突します。ですから予防を説く声は大きくとも、なかなか現実味を帯びて来ません。結局、予防は今のところ個人が趣味道楽として愉しむほかありません。

    〔4〕 今の医療に「加齢」を「治療」してもらいたいですか?
     西洋医学は20世紀初めまでの感染症が人類の中心課題だった時代に大きな貢献をしました。そして、今の医療制度はその成功体験に基づいて作られたものです。西洋医学の進歩により、日本人の寿命は確かに延びました。 今や私たちが日常の健康で心配することと言えば、ペストや結核ではなく高齢者の「加齢」と言えましょう。ところが感染症は病気ですが、加齢は病気とは言えません。ですから、今の医療体制が加齢に取り組むためには、加齢を病気として処理することになります。
     そのために、例えば更年期の症状を細かく分けて、個々に病名を付ける訳です。そして、これらについて対症療法する、あるいは遺伝子技術を駆使して人間の部品交換をする…というのが「治療」になります。これは、とてもハイテクで未来的です。こういうテクノロジーに従事する人たちの間では、莫大なおカネが廻ることになりましょう。景気の活性化につながるかも知れません。
     しかしながら、これらは高コストになることが容易に想像できます。そもそも、このようなハイテクで多額のカネを注いで「生かされること」だけが、人生の満足になるのでしょうか?私たち高齢者が元気になり、そして元気に過ごし続けるために、もっと味わい深くて人間らしい方法があるのでは無いでしょうか?

    〔5〕 代替療法の世界
     予防と言えば、東洋医学は予防を中心に据えているようです。東洋医学は、かつて人々の命を脅かした感染症を西洋医学のように切れ味鋭く退治してくれはしなかったので、西洋医学の実績の前に軽んじられて来た感があります。しかし、今の医療制度が少なくともコスト面の限界を迎えており、しかも病気を治すプロセスを踏まざるを得ないことを考えると、東洋医学は私にとって必要な選択肢になっているのです。
     私の場合、30~50代に至る20年以上もの間苦しんだギックリ腰は、最初に申し上げた中国医学の先生の啓示で「気」を心から信じることが出来たため、治りました。以来、信じてカイロを受け、信じて瞑想を楽しんでいます。
     「気」については、ある気学の勉強会に参加して、仲間と気学を楽しんで参りました。気を信じる健康法は、数千年来、民間伝承として世界各地で伝わって来た療法で、沢山あります。
     アメリカでの流行り言葉を使えば「代替療法」です。最近、代替療法が米国で市民権を得始めています。理由は単純で、現代医学による通常の医療が、代替医療に比べて60倍のコストがかかっており、その割に効果が低いと見なされているからです。そのように考える米国の金持ちのインテリ層が代替医療に満足し始めているようです。例えば栄養療法、ハーブ療法、ホメオパシー、瞑想法、カイロプラクティス、鍼灸、アーユルヴェーダ、中国医学、ストレス軽減療法等が知られています。
     低コストで治る症例が続出する割に、代替療法を日陰者として閉じ込めようとする政治勢力が今の処上回っています。そのような状況のなかクリントン前大統領よりも、ヒラリーさんが有名ですが、彼女の政策課題は医療費増大の解決策でした。
     いかにもアメリカらしく、あらゆる可能性が極めて実直に検討されて来た訳ですが、「代替療法を科学的な根拠(エビデンス;evidence)に基づき改めて評価すべきだ」と言う声も挙がって来ました。そのために、NIH(National Institute of Health ;米国国立衛生研究所)は、1991年にOAM(Office of Alternative Medicine ; 代替医療部門)を設立したのです。
     一方で政治的な背景から、AMA(アメリカ医師会)と FDA(米国食品医薬品局)は代替療法に対して批判的姿勢を取り続けています。NIHを中心とする研究者の研究結果と世論の動向を眺めているところなのでしょう。
     日本では「生活習慣病」と言う言葉を新聞雑誌で見かけるようになりました。この言葉は医学用語の辞典では見かけませんので、行政用語なのでしょう。先ほど財政再建の鍵である「社会保障制度の抜本改革を2002年度に実施する政府約束を先送りしたい」と言う談話を紹介しましたが、行政は世論の熟し方を眺め中なのでしょう。代替療法のマーケットは米国に比べますと未熟ですから、別の切口を使いたいのかも知れません。厚生省の「健康日本21」の基本計画を受けて、山梨県も4月から「健康山梨21」の準備中です。恐らく食事と運動の生活習慣改善を目標にした草の根運動を盛り上げることになるだろうと思っています。
     厚生省「健康日本21」基本計画のキーワードは「健康寿命」です。冒頭に怪しげな「PPK」健康術という副題をつけましたが、「PPK」とは「ピン・ピン・コロリ」のことです。「健康寿命」のことですが、ウケていただけましたか…?今はインターネットのお陰でタダ同然で欧米の情報が得られます。インターネットで見ていますと、代替医療実践医師の症例やNIHの報告をはじめ、日本で代替医療を理解する医師、健康ジャーナリスト、脳神経内分泌免疫の先端研究者からの メッセージを知ることが出来ます。これらが21世紀の健康を予言してくれて、楽しくてわくわくします。

    〔6〕 健康維持は、自分のため
     自分の健康を維持すれば、医療費の削減にささやかな貢献をすることでしょう。しかし、何はともあれ「健康維持は自分のため」です。そして、感染症や怪我は別ですが「生活習慣や加齢に関わる健康は、あくまで自分のために自分で行う自立」だと信じています。
     ここで、健康の成否は 「信じること」が絶対条件であると思っています。先ほど「気学」の勉強会のことを申しましたが、勉強会の仲間で身体を壊した人がいます。勉強家で知識は随一です。でも、失礼ながら実践の深みが物足りなかった…。分かれ目は「信じること」が足りなかった、と感じました。
     先ずは「隗より始めよ」。ということで、私自身は、これまでに培ってきた「実験屋のモルモット」で通したいと思っています。自分自身のために、手近なところから、様々な健康法を私のやり方で試してみて、本当に信じられるかどうかを自分で判断する訳です。医師のアドバイスや検査データですら、私自身の判断材料の一つに過ぎません。これが私にとっての「自立」なのです。
     そして、いま私は年より元気で若いと勝手に思っています。50代にあった老人のシミが消えました。眼鏡は近眼・乱視・老眼で、少なくとも二つ要りましたが、今は無用です。洋酒屋時代に良く飲んだ酒ですが、今は飲みたくもなく、飲めなくなりました。煙草は勿論吸っていません。食性も変わりました。野菜・果物・米の飯、そして魚が食べたい。おいしいからです。おかげさまで、おカネのかからない暮らしになりました。

    〔7〕 健康法・成功のコツ
     代替医療を実践した結果については、日本ですと医師の症例報告をに基づいたメッセージが未だ少ないようなので、米国の医師の症例を調べました。これらについて、僅かな私なりの経験の目で読みますと、成功のコツが見える気がするのです。

    (1) 信じること
     信じる動機やきっかけは、人によって様々です。仕事や身体のことで死ぬ程苦しんだ、周りに良き智者友人に出会えた、本を広く深く読んだ…。私の場合、中国医学の名人、気学の仲間、マハリシ・アーユルヴェーダの会、そして「気」に関わる世界の名著でした。

    (2) チェック方法
     加齢と生活習慣の健康法には速効性がありません。そうは申しましても何か実感や指標が無いと、根気も続きませんし、楽しくありません。そこで、私は長続きさせるために、次のようなチェック方法を役立てています。

     ① 食べること: 空腹感。 生活習慣病予防検診のデータ。
     ② 運 動  : 排泄実感。 大小便、鼻水の感覚。
     ③ 瞑 想  : 楽しいという感覚。 排泄実感。 耳垢、鼻水、舌苔。

     排泄実感は加齢と生活習慣の健康法では特に大事です。東洋医学と西洋医学を分けた哲学の違いとも言えましょう。すなわち西洋医学が摂取を健康法の柱に据えているのに対して、東洋医学は排泄を重視しているのです。

    (3) 知識
     実践第一ですが、動機づけには知識も要ります。私が健康で自立しているために、大事にしていることを、二つ挙げます。

     ① 生理機能を知ること
     ひとつは、生命そのものの宿命に関することです。神が人間の生命に授けてくれた中心機能は二つで、ひとつは種族保存のための生殖、もうひとつは自分が生きるための適応代謝です。機能の正常運転は脳中心の情報網 ― 身体の「IT」です ― が担当します。
     多種の情報は「ホルモン」と言う、多種の化学物質が担当します。適応代謝に関わるホルモンは加齢しても変化量が少ないのですが、生殖、つまり性ホルモンは男女とも加齢と共に量が激減します。「お疲れ様でした」という次第なわけです。
     ところが、この性ホルモンは「男のバイタリティー」あるいは「女らしさ」そのものを支配しています。加齢とともに激減したままでは、「PPK」は無理です。
     私の場合、日本性機能学界・理事長の白井将文先生に相談して、テストステロンの補充を受けています。 食事・運動・瞑想だけでは実感出来ない、奥底からの生命力を実感しています。

     ② 食事について
     もうひとつは、生活環境との関わりで生じた問題です。米国で代替医療を実践している医師の症例を見ておりますと、米国で彼らが推奨している理想的食事というのは、かつて私たちが昭和30年代までに食した、典型的な日本食です。
     現代の食生活は、肉食とジャンクフードの脂が多過ぎるわけですが、かと言って、野菜、果物、穀類、魚に切り替えようとしても、現実的には生活環境との関わりがありますので、もはや日本も含めて理想的な食生活を続けることは極めて困難との見方があるようです。
     そこで、サプリメントの考えと実践がある訳です。状況に応じて ビタミンやミネラルをサプリメントで摂取しております。

    以上、駆け足で申し上げましたが「PPK健康術」にご賛同戴ければ幸いです。

    (平成13年1月・甲府商工会議所平成相生会 1月例会)

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    カテゴリマーク加齢とQOLの低下・
    生活習慣病

    加齢とQOLの低下・生活習慣病

    早漏について

    2006年04月13日


    弊社サイトで「早漏について」のページをアップしました。

    近年は男性学、男性機能、男性更年期の医学的な研究が世界的に活発です。弊社製品「トノス」は早漏予防の医薬品として40年余の市場実績を積んで参りましたが、「早漏」を最先端の科学技術で解明するには、未だ多くの研究が必要なようです。

    早漏について、2003年にパリで開催された第2回性医学コンサルテーション会議でのコンセンサスから2005年までに発表された権威ある文献を通して、近年の早漏治療に関する情報をご案内致します。

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  • テストステロンには、どんなはたらき(作用)がありますか?

    2006年03月30日


    1.生まれる前(胎生期)から生後6ヶ月の発達

    2.思春期の男性性器の発育促進

    3.骨格や筋肉の成長促進

    4.性欲・性衝動の亢進

    5.脳や精神面への影響

     

    1.生まれる前(胎生期)から生後6ヶ月の発達

    テストステロンは、男性の胎生期において、男性内生殖器の発達に関係すると言われています。妊娠6週目から24週目にかけて、胎児にテストステロンが多く分泌されます。

    精巣は、最初から陰嚢(いんのう)の中になく、この時期に奥まった所から陰嚢へ下りて来るのですが、そのとき必要なホルモンがテストステロンです。

    これが上手く行かなかった状態が「潜伏睾丸」で、生後、精巣が機能しなくなってしまいますから、適切な処置が必要です。潜伏睾丸を放置しておくと、将来、男性不妊症の原因になるだけでなく、精巣がんを発症する確率が非常に高くなると言われているので、遅くとも第二次性徴が始まるまでに治療すべきです。生後、早々に小児科検診などの機会でご確認することをお勧め致します。

    なお、陰茎など男性外生殖器の形成に関係するのは、ジヒドロテストステロン(DHT)という、別の男性ホルモンによるものと言われています。

    また、生後2週間から6ヶ月にかけて、男児のテストステロンのレベルが高まる時期があり、この時期に脳の性差や発達に影響を与えると言われています。ちなみに、その後、思春期まで男児のテストステロンレベルは、女性と同じになります。

    2.思春期の男性性器の発育促進

    テストステロンは、「陰毛が生える」「声変わりが起こる」「睾丸や陰茎が発育する」など、男性の二次性徴を発現させます。

    3.骨格や筋肉の成長促進

    テストステロンは、筋肉量の増加を促します(注:もちろん、適切な食事と運動が前提です)。

    それから、若干の程度ですが、テストステロンには塩分など尿の排泄を抑制するはたらきがあるので、その結果、血圧を上げる可能性があります。

    なお、思春期に急に背が伸びて、骨格と筋肉が成長するのは、成長ホルモンと男性ホルモンが関係していると言われています。ところが、成長ホルモンと男性ホルモンのバランスはとても微妙で、思春期に男性ホルモンが多過ぎると、かえって骨の発育が止まってしまい、身長が伸びなくなってしまったり、副生殖器が肥大化するなど成長のバランスが崩れてしまいます。ですから、素人判断で「男性ホルモンで背を伸ばそう」とは絶対にお考えにならないでください。

    また、運動選手の中には、筋力や筋持久力の増強を目的に男性ホルモンを過剰投与して、ドーピングや副作用の問題を指摘されることがあります。
    これは、副作用が強く、天然に存在しない合成物質を、長期間にわたり過剰投与することで肝臓や腎臓、心臓に異常を来たすもので、大変危険です。

    ただし、弊社製剤「トノス」「ヘヤーグロン」「グローミン」に含まれるテストステロンは天然のものと全く同じ化学構造で低用量ですし、塗り薬なので飲み薬と比べて肝臓への負担も小さいので、弊社推奨のご使用方法をお守りいただければ、リスクはきわめて低いと考えております。

    4.性欲・性衝動の亢進

    いわゆる「性欲」「性衝動」は、テストステロンの作用です。

    異性を惹きつける体臭と言われるフェロモンを発生させて、ドーパミンという興奮作用のある神経伝達物質を増やします。

    そして、骨盤神経に作用して勃起を起こすなど、男性がセックスを行うために必要な「興奮」「勃起」などのスイッチを次々と立ち上げて行くはたらきがあるのです。

    男性の5~10%と、わずかながら女性も男性ホルモンを分泌していますが、男女にかかわらず、テストステロンは人間自身が分泌する、最も自然で強力な媚薬であり、天然の催淫薬なのかも知れません。

    5.脳や精神面への影響

      胎児から生後6ヶ月の間にかけて、テストステロンは大脳の性差に影響を及ぼすと言われています。その結果、例えば、ある種の男性的な攻撃性や気の短さ、怒りっぽさをはじめ、「物事のとらえ方」や「思考パターン」、「決断力」などの、「男らしい考え方」に影響すると言われています。

      テストステロンが精神面に及ぼす影響については様々な文献で解説されていますが、これらをまとめて表現すると、「粗っぽくてデリカシーが無いし、短気で怒りっぽい面もあるけれど、明るく前向きでたくましく、ワイルドでセクシー」な傾向に導くものだそうです。まるで娯楽映画に出て来るヒーローです。これに経験と知性にもとづく忍耐力と包容力、そして身体能力を身につけたら、かなり格好よい人物像かも知れません。

      しかし、何と言ってもテストステロンには「生きる活力」「生気」「気持ちの張り」といった、バイタリティを高める作用があると言われています。そのような観点で、男女の性差にかかわらず、テストステロンは人として前向きに生きるために必要なホルモンと言えましょう。

    前述の通り、女性も男性ホルモンを分泌していますが、大きな社会的責任を厭わず行動的に生きる女性の「心の基礎化粧品」として、今後、多くの女性がテストステロン補充を当たり前のように行う日が来るかも知れません。実際、有効性の根拠となる事実に基づく提唱が、一部の研究者で盛んになっているようです。ちなみに、弊社の男性ホルモン・クリーム「グローミン」の場合、「女性恥部無毛症」という建前であれば、ご使用になれます。お試しください(製品モニター承ります)。

    逆に、テストステロンを失うと、どうなってしまうか・・・。例えば、離婚や破産、裁判の敗訴など、争い事や勝負事に敗れて、大きな挫折感を味わったり、過剰な騒音や受験など過度のストレスにさらされた男性のテストステロンレベルが低下する、という指摘があります。成功の頂点にいるにもかかわらず、性機能の衰えやセックスの失敗を自ら認めて挫折感を味わったときをきっかけに、テストステロンが低下する悪循環に陥るのでは?という説もあります。

    挫折感を味わった男性の消極的な状況を、「女々しくなる」という表現で指摘する人がいます。これは女性的になるというよりも、テストステロンの低下で「男性的な思考傾向」が減退することなのかも知れません。

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  • テストステロンは体のどこで作られて、どのように分泌していますか?

    2006年03月30日


    男性の場合、約95%が睾丸(精巣)の中で、残る5%が副腎で合成されて、分泌されると言われています。
    テストステロンの原料はコレステロールで、体内で複雑なプロセスを経てテストステロンに生合成されています。
    テストステロンの分泌量は、
    脳からの命令でコントロールされています。
    血中に分泌されたテストステロンは11~90分で約半分になり、少量はエストロゲン(女性ホルモン)に換わりますが、大部分は肝臓で代謝されて、尿中に放出されます。健康な男性にも、少量ながら女性ホルモンが分泌されているのです。
    成人男性が精巣で1日に分泌するテストステロンは、7mg前後と言われています。

    参照文献:「新生理学」(文光堂) ISBN4-8306-0215-5

    ご参考までに、弊社製剤「グローミン」は、内容量10g中に100mgのテストステロンが含まれていますので、本剤1本で14.2日分の分泌量を補充することになります。
    「グローミン」製品モニター結果は、こちら

    余談ですが、古来より男性の中には精力をつけるために生卵を飲み込む人がいます。映画「ロッキー」では、牛乳に生卵を入れて一気飲みするシーンがありました。これは、テストステロンの原料であるコレステロールを摂取しようとする行為なのかも知れません。また、極端なダイエットや菜食主義のために、結果的にコレステロールの摂取が不足すると、原料不足でテストステロンの分泌が不足してしまう恐れがあります。

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