大東製薬工業株式会社

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ヒメロスの副作用について

2006年10月28日

ヒメロスの主な副作用について教えてください。 (性別・年齢不詳)

 


 

ヒメロスでは、市場導入後の約40年間で、重篤な副作用の事例を経験しておらず、また、この10年の間でも軽度な副作用(痒みなど)について数件のお問い合わせをいただいた事はありますが、医療機関の受診を要するほどの事例は経験しておりません。

なお、本剤の有効成分を含む医療用の薬剤における副作用情報にもとづき想定される最悪のケースと、その対応につきまして、次の通りご案内致します。

 

(1) 乳がん、子宮がん、卵巣がん

高用量な医療用の薬剤で、エストロゲンを長期間にわたり連続使用した場合に、これらの悪性腫瘍のリスクが高まると言われております。
また、既にこれらの悪性腫瘍に罹患している場合は、女性ホルモン剤の使用で病状を進行させる恐れがあります。
一方、本剤のような低用量で、かつ3ヶ月以内の短期投与によって、これらの悪性腫瘍を発症したという報告はございませんし、弊社製品は過去40年間でそのような事例を経験していません。

以上より、次の事項をご注意ください。

① 本剤を初めてご使用する前には、これらのがん検診をお願い致します。既にこれらの腫瘍に罹患している人、恐れのある人は本剤を使用しないでください。

② ご家族、あるいは本人に悪性腫瘍の病歴がある場合は、本剤を使用しないでください。(遺伝要因や転移のリスク要因を避けるため。)

③ 本剤のご使用で症状が軽快し次第、ご使用を止めていただき、なるべく続けて使用しないで下さい。 症状の軽快後は1ヶ月以上を目安になるべく長く休薬期間を置いて、 症状が再発した際に再度、使用するといった間欠的な投与をお勧めします。なお、やむを得ず3ヶ月以上、続けてご使用になる場合は、少なくとも6ヶ月に1回以上の頻度で定期的ながん検診をお願い致します。

 

(2) 皮膚の発赤、痒み、かぶれ、腫れ、薬疹

人により、本剤の成分がお肌に合わない場合がございます。また、手指や塗布部が不潔であったり、傷がありますと、炎症などの原因になります。そのため、次の事項にご注意ください。

① ご使用前に、手指と塗布部を清浄にして、傷や湿疹が無い事をご確認ください。

② 初めてご使用になる前に、内股など皮膚のうすい所に本剤を塗り、翌日中に薬疹、発赤、痒み、かぶれ、腫れ等の異常が生じないことをご確認ください。異常が生じた場合は、本剤を使用しないでください。

③ 過去に、薬や化粧品等を塗って、これらのアレルギー症状を起こした事がある場合や、ご家族または本人がアレルギー体質である場合は、あらかじめ医師や薬剤師にご相談するなど、慎重にご使用ください。

④ ご使用中に、これらの症状が起きた場合は、直ちにご使用を中止して、患部を清浄に保ちながら安静にしてください。通常は数日で軽快しますが、日ごとに症状が悪化する場合は皮膚科を受診してください。

 

(3) 乳房の痛み、緊満感

生理周期にともなう通常の範囲内の痛みや張りを超えるような異常な痛みや張りがある場合は、直ちに本剤の使用を中止してください。その後、約2週間の間に軽快しない場合や、症状が悪化する場合は、婦人科あるいは乳腺外科を受診してください。

 

(4) 吐き気、嘔吐、食欲不振、頭痛、むくみ、めまい

医療用の女性ホルモン製剤における副作用事例で、ヒメロスでは経験がございません。

 

(5) 不正出血、経血量の変化、帯下(こしけ: 粘液や白血球を含む、白色または黄色で粘液性の腟からの排出物)

閉経後のご使用にともなう月経の再開のような不正出血を経しておりますが、逆に、閉経前の女性で生理不順が規則正しくなったケースもございます。本剤の使用を中止することで、元の状態に戻るものと考えております。

 

(6) 色素沈着、腹部疼痛、下痢、動悸、眠気、不眠、血圧上昇、便秘、腹部膨満感

医療用の女性ホルモン製剤における副作用事例で、ヒメロスでは経験がございません。

 

追記: その他の注意事項について

(1) 妊娠または妊娠している可能性がある場合は、本剤を含む全ての女性ホルモン剤を使用しないでください。胎児に悪影響を及ぼす恐れがあります。

(2) 授乳中の場合は、本剤を含む全ての女性ホルモン剤を使用しないでください。他剤の報告で、母乳に成分が移行して母乳を飲んだ新生児に悪影響を及ぼすことが指摘されています。