大東製薬工業株式会社

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グローミンのパートナーに与える影響について

2012年10月22日

グローミンのパートナーに与える影響についてお尋ねします。

1) 塗布箇所から考えて、パートナーに影響を与える「可能性」を想定しますが、ご見解をお聞かせください。

2) ご見解の背景、論拠もお示しください。

(男性・65~74才)
 





1) パートナーに影響を与える「可能性」について

  • 塗布部の本剤がパートナーに付着した場合、影響を与える可能性は否定できません。
  • 性交など濃厚接触をともなう女性パートナーであれば、体毛が濃くなる、声が低くなる、といった身体的な影響をはじめ、多幸感や明るく積極的になる、といった精神的な影響が考えられます。
  • しかしながら、後述いたします通り、ご使用方法を守っていただければ、その可能性は極めて少ないと考えております。

2) 見解の背景、論拠について

  • 米国のテストステロン・ジェル製剤では、同居する小児に影響を与えた事例があります。そのため、米国の規制当局(FDA)から添付文書の改訂指示が発出され、これを受けて本邦でも厚労省が弊社製品を含む国内メーカーの男性ホルモン塗布剤に対して、添付文書の改訂を指示した経緯があります。 これを受けて、本剤の添付文書「してはいけないこと」の中で、「使用者以外へ付着させないこと」を記しております。
  • 前記の添付文書において、「塗布部が他の人と接触する可能性があるときは、塗布部を石鹸とぬるま湯で十分に洗い流してください。」と記しておりますので、この注意事項が遵守されることにより、パートナーに本剤のテストステロンが移行して影響する可能性が無くなるものと考えております。
  • 先述のジェル剤は、グローミンと同じくテストステロンを1%含有しますが、当該製剤は「上腕部に毎日5g」を塗布するものです。 一方、「陰嚢部に約0.3gを1日1~2回」塗るグローミンは、塗布量が大幅に少ないうえ、塗布部位の違いから自ずと接触リスクと成分の移行リスクが大幅に少ないと考えております。
  • 一般的に、成人女性も体内でテストステロンを分泌しており、その血中濃度は成人男性の約5%(1/20)と言われています。成人女性にとって、テストステロンの存在自体は必ずしも有害ではありません。
  • 塗布後の経過時間によりますが、例えば塗布後1~2時間後であれば塗布部に残存するテストステロンは相応に減少しているうえ、性交にともなう濃厚接触が無い限りパートナーに付着して体内へテストステロンが吸収される可能性と移行量は非常に少ないと思われ、しかも前記の経緯から1回の移行だけでパートナーへ有害な影響を及ぼす懸念は極めて小さいと考えております。
  • なお先述の添付文書改訂を行う前より、これまで弊社のテストステロン塗布剤で、パートナーへの移行にともなう有害事象は、過去48年余の間に経験しておりません。