ガイドライン推奨運動量と低テストステロンの関連性
2020年07月27日
<目的>
運動および減量が肥満男性の血清テストステロン(T)を改善することが報告されている。しかしながら、低Tレベルとガイドラインベースの運動閾値との関連は分かっていない。そこで、最近更新された身体活動ガイドライン諮問委員会(PAGAC)の推奨を使用して、推奨される活動レベルと低Tレベルの有病率との関係を調査した。
<方法>
2011〜2016年の国民健康および栄養調査(NHANES)を使用して、身体活動質問票に回答し、血清T検査を受けた18〜80歳の男性を特定した。対象をPAGAC活動レベルに基づいて分類した:すなわち、運動量が推奨以下、推奨レベルおよび推奨以上である。多変量ロジスティック回帰を使用して、潜在的な交絡因子で調整し、BMIカテゴリー毎の低T(<300 ng / dL)と活動レベルとの関連を分析した。
<結果>
・選択基準を満たした7372人中、過半数(4372人、59.3%)が推奨活動量を超えていたのに対し、2326人(31.6%)が推奨量以下の運動量であった。
・多変量解析では、推奨量以上の肥満男性は、推奨活動レベルを満たしていない男性と比較して、低Tのオッズ比が低かった(OR 0.523、95%CI 0.409-0.669、P <.001)。
<結論>
全国的に代表的な大規模コホートを使用して、PAGACの推奨値を超える活動をした肥満男性では、T値が低い可能性が低いことを示した。運動には数多くの利点があるため、これらのデータは、運動と低Tの有病率の低下との関連性について肥満患者にカウンセリングするための基礎データとなる。
【原著】
Andrology. 2020 Jul 1.
Fantus RJ, Chang C, C Hehemann M, Bennett NE, Brannigan RE, Helfand BT, Halpern JA.
Section of Urology, Department of Surgery, University of Chicago Medicine, Chicago, IL, USA.
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