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  • 米国・カリフォルニア州中毒事故管理センター(CPCS)に報告されたヨヒンビン含有製品が関与する有害事象について

    2010年03月04日


    【 原著 】
    Adverse drug events associated with yohimbine-containing products: a retrospective review of the California Poison Control System reported cases
    Kearney, T. et al. (University of California at San Francisco, CA., USA)
    Ann. Pharmacother. 44(6), 1022-1029, 2010

    【 要旨 】
    背景:
    ハーブサプリメントは薬ではなく食品として分類されるため、FDAによる市販前評価を受ける必要がない。ヨヒンビンは、α(2)拮抗薬であり、処方薬・ハーブサプリメント製品の療法で入手が可能である。

    目的:
    カリフォルニア州中毒事故管理センター(CPCS)に報告されたヨヒンビンが関与する有害事象(ADE)の有病率と重症度を決定する。

    方法:
    7年間(2000-2006)の期間における、CPCS電子データベース内症例の遡及的検討を実施した。症例は、ヨヒンビン含有製品への暴露の後に症状を示した18歳以上の成人を対象としており、因果関係の評価はできる限り「Naranjo有害事象因果関係判定スケール」に則り行った。

    結果:
    合計238症例が、同定された。CPCSに報告されたヨヒンビンに関連するADEは年間患者数が大きく増加しており、とりわけ2000年から2006年の間では、成人10,000人当たりの患者数が2000年の1.8例から2006年には8.0例に増加した。大多数の場合(98.7%)、(処方薬に対して)ハーブのヨヒンビン製品が関与していた。使用の一般的な理由は、性機能の強化(27.7%)、体重減少(9.2%)、覚醒効果を(7.6%)であった。報告された頻度の高いADEは、胃腸障害(46%)、頻脈(43%)、不安/激越(33%)、高血圧(25%)であった。ヨヒンビン暴露は重篤な転帰の割合が高くなっており、平均的な薬物に比べて医療施設での管理がより必要となると考えられる(OR[95%CIの]は5.81[4.43-7.64]、平均は2.35 [1.82-3.04])。

    結論:
    2000年から2006年における、ヨヒンビンハーブ製品に関連するADEは有病率が大きく増加している。CPCSに報告されたこれらのADEには、平均的な曝露よりも有意に重篤な転帰が関連していた。ヨヒンビンは、栄養補助食品健康教育法に基づく「安全な」栄養補助食品と見なされるかどうか、再調査が必要である。

    【 弊社コメント 】

    1. 米国ではヨヒンベエキス等が合法的なサプリメントとして販売されていますが、日本の薬事法(現・薬機法)では劇薬の医薬品成分として規制されます。米国のヨヒンベエキス含有商品を日本で医薬品として当局の承認を得ることなく日本国内で販売すると、薬事法違反(未許可医薬品の販売)になります。
    2. 精製される前のヨヒンベエキスや、精製度の低い粗ヨヒンビンは、医薬品の規格を満たすヨヒンビン塩酸塩と比べて純度が低く、不純物が混じっているため、自ずと本来の作用と効果が不安定であることや、不測の有害事象の発生が懸念されます。
    3. ヨヒンビンの作用には二相性があると指摘されており、投与量が多過ぎると逆効果になることや、有害事象が生じやすくなることが知られています。
    4. 弊社が製造販売するヨヒンビン塩酸塩製剤「ガラナポーン」「大木製薬・ガラナポーン」「ガラナピン(販売休止中)」は、医薬品としての規格を満たすヨヒンビン塩酸塩を原料としており、海外で販売されているヨヒンベ含有サプリメント等とは一線を画す品質です。
    5. 弊社は昭和35年(1960年)以来、ヨヒンビン塩酸塩を配合した医薬品を半世紀余にわたり製造販売していますが、本報にある有害事象のうち重篤な症例は弊社製品で経験しておりません。
    6. 以上より、「高純度な医薬品原料としてのヨヒンビン塩酸塩」を使用した、「低用量」なヨヒンビン塩酸塩製剤を、「用法・用量を守る」ことで、本報で指摘されている有害事象の発生は極めて少なく、その程度も軽微と考えております。 (福)

     


    【序論】
    ヨヒンビンはヨヒンベ(Pausinystalia yohimbe)樹皮より抽出されたインドール・アルカロイド誘導体である。中枢神経系に用意に浸透し、α2選択的拮抗薬として働くため、副腎髄質ホルモン(ノルエピネフリン)を増加させ、交感神経系の緊張を強化する。米国では、ヨヒンビンは化学的に精製された標準量のヨヒンビン塩酸塩を含む経口錠の処方薬として利用可能となっている。経口ヨヒンビン塩酸塩の作用の発現は1-2時間であり、半減期は0.58時間、作用時間は4時間である。天然のヨヒンビン抽出物を含む非標準のハーブ製品は、様々な用法・用量(錠剤、樹皮、液剤)で処方箋なしで利用可能である。活性型のヨヒンビンアルカロイドの量は報告されていないことが多く、製品ごとに広く異なっている。ある研究によれば、多くのヨヒンビンハーブ製品にはヨヒンビンが極少量、もしくは全く含まれていないことが判明している。

    ヨヒンビン樹皮はかつて催淫薬、幻覚剤として利用されてきた。今日では、ヨヒンビン塩酸塩は男性勃起障害(選択的セロトニン再取り込み阻害薬による抗うつ薬治療を含む)、女性性欲減退、自律神経障害、向精神薬による口内乾燥症、そして(可能性として)凝固障害に一般的に使用されている。しかしながら、ヨヒンビンの上述した全ての使用方法の有効性は証明されていない。

    ヨヒンビン塩酸塩の推奨使用量(ED治療に、5.4mg錠を1日3回)を使用した患者の有害事象は、悪心、腹痛、めまい、神経過敏であった。ヨヒンビンを単回投与で15-20mg使用した場合、用量依存的刺激効果、すなわち高血圧、頻脈が認められた。他の有害事象として、協調運動失調、不安神経症、幻覚、錯乱、倦怠感、逆行性健忘、ループス様症候群、腎不全などが報告された。

    米国において、ヨヒンビン製品の使用は増加している。ヨヒンビンは過量投与の状況であっても、比較的安全性が高いことが示唆されているが、とりわけハーブ製品の場合、臨床の経験は限定的である。1994年に成立した米国栄養補助食品教育法(DSHEA)では、ヨヒンビンハーブ製品を薬ではなく、栄養補助食品の特別カテゴリーとして市場に残すことを許可した。現在のところ、ハーブ治療は米国人の30-40%が使用しており、結果として年間自己負担費は50億ドルを超える(2009年の国内OTC漢方・生薬製剤市場は2374億円)。しかしながら、これらハーブ製品には安全性の面で大きな懸念がある。FDAによる市販前評価を受ける必要がないためである。実際、ハーブ製剤を市場から撤退させる前に、製品の危険性を証明しなければならず、FDAの負担となっている。これまでにも、あるハーブ製品が消費者に対して有意に安全面のリスクに関連している例はあった。よく知られている例がエフェドラ(Ma huang)であり、2004年にFDAより心血管系への有害事象があるとして販売が禁止された。

    米国会計検査院は、ハーブ製品による有害事象は実際に報告されている数よりも少ないと近年結論付けた。米国保健社会福祉省は、ハーブ製品による有害事象の20%ほどしか医療従事者に報告されていないと推定している。このため、ハーブ製品に関連する安全リスクを評価することを目的とした研究が必要となる。全国の中毒事故管理センター(PCC)の1993年から2002年までの報告をもとにハーブ製品の有害事象の重傷度を比較した解析結果があるが、それによると、ヨヒンビンはエフェドラを含む全ハーブ製品群において重篤な転帰を迎える有病率が最も高いとされている。しかしながら、この試験ではヨヒンビンが関連する有害事象の性質(症状、医療管理)について述べられておらず、何らかの因果関係評価も含まれていなかった。また、2004年のエフェドラの販売停止後、使用において重複が見られる(興奮効果)ヨヒンビンの使用傾向の評価に関心がもたれている、

    本レトロスペクティブレビューの目的はカルフォルニア州中毒事故管理センターに2000年から2006年にかけて報告されたヨヒンビンの有害事象の患者数、重症度、医療管理を評価することである。本レビューの結果は栄養補助食品としてのヨヒンビン製剤の現行規制の安全性および妥当性評価の助けなるだろう。

    【結果】
    ヨヒンビン有害事象の有病率(患者数)
    CPCS(カルフォルニア州中毒事故管理センター)データベースの初期スクリーニングにより計350症例が集められた。そのうち、266症例(76%)が成人であった(18歳以上)。2000年から2006年までCPCSに報告された、全238のヨヒンビン有害事象は症例試験対象患者基準に適合していた。年間の症例数は14から67であり、平均±SDは34±17症例であった。年間症例発生数は年を追うごとに有意に増加しており、成人10000人暴露あたりのヨヒンビンADE数は2000年の1.8から2006年の8.0に増加していた。定性的には、2000年から2002年に確実に増加し、2002年から2004年は横ばい、2004年から2006年に劇的に増加していた。

    患者人口統計
    ヨヒンビン有害事象が報告された被験者の平均年齢は39±15歳(18-85)。年齢間に有意な傾向はなかった(p=0.2)。ヨヒンビン有害事象が報告された被験者の大部分(77%)は男性であった。性比率の有意差はなかった(p≦1.0)。

    ヨヒンビン剤形/製品、共同経口摂取物(併用薬)

    7年間の全スパンにかけて、ヨヒンビン有害事象のほとんどの症例はハーブ製品(平均98.7%; 92.9-100%)であり、大部分の65.5%の症例はピル(錠剤、カプセル剤)製剤によるものだった。液剤は10.5%、残りの24.0%は剤形が不明であった。
    併用剤の情報は59.7%の症例で得ることができた。一般的な併用薬は、カフェイン、エフェドラ/エフェドリン、シネフリン、イチョウ、ノコギリヤシ、朝鮮人参、及びガラナであった。症例の大部分(70.5%)において併用薬は関与していなかった。併用薬としては、メタンフェタミン、エタノール、抗うつ薬(ウェルブトリン、プロザック、アミトリプチリン)、精神病の薬物治療(リタリン、トリレプタル、ブスパー、ストラテラ)が一般的だった。

    ヨヒンビンを含む製品の製品名は68.9%の症例で得られた。年毎の症例数が有意に増加している傾向のある製品名があった(p<0.001)。ヨヒンビンのハーブ製品で最もADEに関与していた製品は、「スタミナRx(8%)」、「レッドライン(6%)」、「ハーバルニトロ(4%)」、「リポ6(3%)」、「マックスサイズ(3%)」、「リポドリン(2%)」、「ウロプリン(2%)」、「スタッカー2 XPLC(2%)」であった。これらの8製品による症例数は、全体のほぼ3分の1に達する。とりわけ、スタミナRxによる症例は、2004年を除いて、全ての年で報告されている。他の製品の大部分(レッドライン、リポ6、マックスサイズ、リポドリン、スタッカー2 XPLC)は、最近(2005年、2006年)になって報告されている。これらの製品群は、多くは精力増強、エネルギーの向上、減量を謳っている。 Table 1に一般的なヨヒンビン製品とその用途をリストする。

    Table. 1 有害事象に最も関わるヨヒンビン製剤名

    製品名 症例、n(%) 用途
    スタミナRx 18(8%) 精力増強
    レッドライン 15(6%) 覚せい剤
    ハーバルニトロ 11(4%) 精力増強
    リポ6 7(3%) 減量
    マックスサイズ 6(3%) 精力増強
    リポドリン

    ウロプリン

    スタッカー2 XPLC

    5(2%)

    5(2%)

    5(2%)

    減量

    精力増強

    覚せい剤

    2000年~2006年, n=238

    摂取量と使用理由
    症例の65.5%は錠剤によるものであり、平均摂取量は3±5錠(1-49錠)であった。摂取した錠剤数が年毎に増えていくという有意な傾向は見られなかった(p=0.051)。
    症例の47.1%では、ヨヒンビン使用の明確な理由はわからなかった(報告に説明が規定されていなかった)。残りの症例では、ヨヒンビンを使用する一般的な理由として、精力増強(27.7%)、減量(9.2%)、覚せい効果(7.6%)であった。あまり一般的でない理由として、自傷(3.8%)、偶発的な摂取(1.7%)、幻覚効果(0.4%)であった。

    有害事象の種類
    2000年から2006年にかけて、一般的なヨヒンビンが関与するADEのうち、全体のうち5%以上を示すADEは、胃腸障害(悪心、嘔吐、めまい、腹痛)(45.7%)、頻脈(43.1%)、不安神経症/興奮(32.9%)、高血圧(24.7%)、顔面紅潮/紅斑(20.0%)、発汗(14.0%)、振戦/身震い(13.2%)、胸痛(12.1%)、悪寒/感冒/ふるえ(9.9%)、頻呼吸/息切れ(7.3%)、散瞳(6.0%)、異常精神状態/行動(5.4%)であった。重篤だが一般的でないADEとしては、急性心筋梗塞(0.4%)、心房細動(0.4%)、補正QT間隔延長(0.4%)、発作(0.4%)、急性腎不全(0.4%)、持続勃起症(0.8%)があった。Table2に一般的なADE、Table3に重篤だが一般的ではないADEをリストした。

    Table. 2 ヨヒンビン製剤に関わる一般的な有害事象

    有害事象 症例数n(%)
    胃腸障害 109(46%)
    頻脈 102(43%)
    不安神経症/興奮 79(33%)
    高血圧 60(25%)
    顔面紅潮/紅斑 48(20%)
    発汗 33(14%)
    振戦/身震い 31(13%)
    胸痛 28(12%)
    悪寒/感冒/ふるえ 24(10%)
    頻呼吸 16(7%)
    散瞳 14(6%)
    異常精神状態/行動 12(5%)
    2000年~2006年, n=238

    Table. 3 ヨヒンビン製剤に関わる重篤な有害事象

    有害事象 症例、n
    急性心筋梗塞 1
    心房細動 1
    補正QT間隔延長 1
    発作 1
    急性腎不全 1
    持続勃起症 2
    2000年~2006年, n=238

    管理
    患者のおよそ半数(47.9%)は医療監視、たいていは数時間、のみが必要な程度であった。幾人かの患者は治療介入が必要となっており、うち9.3%は活性炭の単回投与によるによる除染治療、8.3%はベンゾヂアゼピン(ロラゼパム、ジアゼパム等)の投与、3.6%は降圧薬治療、2.1%は対症療法、13.3%は他の治療(制吐剤、胸痛へのニトログリセリン、重篤な激越に対してのハロペリドールなど)を行った。25.3%の症例で治療が不明であった。

    非医療施設(自宅など)で管理が可能であった患者の平均年間比率(?)は31.5±8.2%だった。大部分(56.3%±13.9%)は医療施設(病院、医師のオフィス)での管理が必要であり、うち2.9%は集中治療室での治療が必要であった。管理施設が不明である症例が12.2±8.3%あった。年毎の管理施設の傾向に有意差はなかった(p<0.2)。比較的に、CPCSに2000-2006年に報告された全曝露薬物の最も一般的な管理施設は非医療施設(62.6±2.7%)であり、医療施設での管理はむしろ少数派であった(35.4±1.3%)。ヨヒンビン製剤による入院リスクも他の薬物曝露(薬、ハーブ製品、化学薬品、植物由来製品)に比べ有意に高かった(OR 2.35; 95%CI1.82-3.04)。

    転帰
    全体的に、ヨヒンビン製剤の曝露による副作用は、患者の37%が「影響なし」もしくは「最低限の影響」、15%が「軽い副作用」に関連していた。通常、これら2つの帰結カテゴリーでは、モニタリング以上の治療は必要ではない(AAPCCガイドライン)。およそ30%の患者は中等度の副作用を経験しているが、これらの患者群は何らかの治療介入は必要としているが、副作用は一時的であり、寛解している。他2%は重篤な副作用(命を脅かす、後遺症/身体障害)を経験した。ヨヒンビン曝露により死亡した患者はいなかった。フォローアップから脱落した転帰不明な患者は16%であった。時間による転帰の有意な傾向はなかった。

    2000年から2006年にかけて、ヨヒンビン製剤を使用した18歳以上成人の重篤な転帰(中等度、大、致命的)の平均年間比率(?)は33.0±14.5%だった。全体的に、CPCSに報告された他の成人曝露事例に比べて、ヨヒンビンにより報告された重篤な転帰の割合は、有意により高かった(OR 5.81; 95%CI4.43-7.64)。Table 4に、CPCSに報告された成人を対象とした、ヨヒンビン製剤と他の薬剤(薬、ハーブ製品、化学薬品、植物由来製品)における重篤な転帰もしくは入院のリスクを示した。

    Table. 4 ヨヒンビン製剤と全薬剤による重篤転帰および入院リスクのオッズ比

    ヨヒンビン製剤, n(%) 全薬剤, n(%) オッズ比(95%CI)
    重篤な転帰 77 (32.3%) 44,132 (7.6%) 5.81 (4.43-7.64)
    入院 134 (56.3%) 205,698 (35.4%) 2.35 (1.82-3.04)
    成人(2000-2006, n=238 CPCSデータベースより)

    全薬剤(薬、ハーブ製品、化学薬品、植物由来製品); n=581,068

    重篤な転帰(中等度、大、致命的)、AAPCCガイドラインに準拠

     

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  • 早漏に対するSSRI使用への警鐘

    2009年03月10日


    2009年2月21日に第19回・日本性機能学会東部総会が長野市で開催され、総合せき損センター・泌尿器科の木元康介先生から表題の発表がありました。
    近年のSSRI服用にともなう様々な有害事象(重大事件に至るほどの攻撃性・自殺念慮・精子に与える影響)の指摘をはじめ、早漏の治療に対するSSRI(選択的セロトニン再吸収阻害剤)の使用が適応外であることも踏まえると、これらのリスクに対応するためには、処方に至るプロセス(患者とパートナーに対する説明と了解)や、処方後の注意深い問診など、極めて慎重な対応が必要である、という趣旨でした。

    Antidepressant-associated changes in semen parameters.
    Tanrikut C, Schlegel PN.

    James Buchanan Brady Foundation, Department of Urology, New York-Presbyterian Hospital/Weill Medical College of Cornell University, New York, New York 10021, USA.

    We describe 2 cases of patients referred for evaluation of male infertility who had antidepressant medication-associated changes in sperm motility and/or concentration. The physical examination and endocrinologic study findings were unremarkable in each case. Analysis of the initial semen specimens revealed oligospermia, impaired motility, and abnormal morphology in each patient while they were taking serotonin reuptake inhibitors. Repeat semen analyses performed 1 to 2 months after discontinuation of the antidepressants demonstrated marked improvements in sperm concentration and motility. Additional assessment of the potential impact of antidepressant medications on male fertility is warranted.
    PMID: 17270655 [PubMed – indexed for MEDLINE]


    Antidepressants and Violence: Problems at the Interface of Medicine and Law

    David Healy, Andrew Herxheimer, and David B Menkes
    PLoS Med. 2006 September; 3(9): e372. Published online 2006 September 12. doi: 10.1371/journal.pmed.0030372.
    PMCID: PMC1564177
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    「うつ病」内科で薬処方 使い方誤り攻撃性増す?
    2009年3月14日 20時51分   ( 2009年3月14日 20時51分更新 )

    副作用が少ないと人気の抗うつ薬SSRIを服用し、暴力などの攻撃性が高まった疑いもある症例が4年半で42件報告されていたことが分かった。厚労省では、初期症状の患者らが精神科を敬遠して内科にかかり、使い方を誤って逆に副作用が強く出た可能性もあるとみている。うつ病患者が社会から誤解を持たれないためにも、抜本的な対策が求められそうだ。

    副作用少ないSSRI、「攻撃性」疑い42件も
       うつ病の初期のころは、精神科へ行くのに抵抗がある人は多い。自覚症状がなく、動悸がするなどの体の異常を訴える場合もある。そして、まず内科にかかることになる。
    そこでは、パキシルなどの「SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)」が使われることが多い。効果的な抗うつ薬として一般的な「三環系」と違って副作用がきつくなく、仕事や家事をしてもらいながら治療できるため、使いやすいからだ。
    ところが、そのSSRIにも、攻撃性を増したりするような副作用が出る可能性があることが分かった。SSRIは、日本では、シェア5割のパキシルのほか、ルボックス、デプロメール、ジェイゾロフトの計4製品がある。それらの製造販売元の各製薬会社は、医師からの副作用報告を医薬品医療機器総合機構に上げており、それが2008年秋までの4年半に、前述のような副作用も疑われる症例が42件もあったというのだ。
    これは、業界紙の医薬経済社が08年9月に同機構に情報公開請求した結果、同12月に公開され、09年3月に入って同紙がその内容を報じたものだ。
    それによると、人を実際に傷つけ刑事事件にもなったケースが6件あり、うち1件は妻を殺害したものだった。殺害したのは、認知症にもかかっていた70歳代の男性で、パキシル服用後のことだった。ほかに、妻の頭を金属類で殴って重傷を負わせた45歳の男性もいた。
    傷つけるまではいかなくても、その恐れがあったのが13件。「このままでは人を殺してしまう。刑務所に入れてくれ」と望んだ男子高校生やバイクを蹴ったりする人もいた。残る23件は、興奮してイライラするなどしたケースだった。

    気分が上がってくるときの服用は危険
       SSRIは、1999年に日本で承認され、パキシルは2000年から発売された。今では、100万人以上が使うほどSSRIがポピュラーになったが、副作用が少ないというのは間違っていたのか。
    この疑問に対し、厚労省医薬食品局の安全対策課長は、こう説明する。
    「うつ病の方は、いつも沈んでいるわけではなく、波があって、気分が上がってくるときがあります。そのような状態でSSRIを服用すると、気分を増幅させる危険があるのです。そして、半端ではない興奮状態になったり、怒りっぽくなったり、ときには人を傷つけたりするかもしれません。また、自殺リスクが上がることもありえます」
    つまり、精神状態を見て使わないと、意外な副作用が出てくるということだ。
    古典的な三環系は、使い方が難しいので、扱いに慣れている精神科の専門医が処方する場合がほとんど。ところが、SSRIは、副作用がきつくないので、内科医でも処方され、十分な注意喚起がないまま、気分が上がってくるときに使われている恐れがあるというのだ。
    ただ、うつ病患者は、薬を服用しなくても、気分が上向いているときなどに攻撃的になることがあるとされる。服用しなければ、自殺の危険も強い。従って、他害行為や自殺を防ぐためにも、投薬治療は必要だ。大切なのは、SSRIは、前述のように使い方を誤ると、副作用として「攻撃的反応」を増幅させると注意喚起することのようだ。

    厚労省は、どのように対応するのか。

    これに対し、前出の安全対策課長は、こう説明する。
    「確かに、怖くなって薬を飲むのを止めたり、うつ病患者は危ないと思う人が出たりすると、害が大きいと思います。本来なら、精神科の専門医によく聞くのが大切でしょう。しかし、抵抗がある人もいて、呼びかけだけでは難しいと思っています。そこで、内科医などにも人を傷つけるような副作用の可能性があることを注意喚起してもらうよう、何らかの対策を検討しています」

    抗うつ薬で暴力など42件  厚労省が因果関係調査
    2009/03/07 12:31   【共同通信】

    抗うつ薬の「パキシル」など4種類のSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害剤)を服用した患者に、他人に暴力をふるうなど攻撃性が高まる症状が表れたとの報告が2004年から昨年秋までに計42件、医薬品医療機器総合機構に寄せられ、厚生労働省は7日までに、因果関係の調査を始めた。
    メーカー側に見解を求めるとともに近く専門家の意見も聞き、攻撃性についての注意書きを盛り込む方向で、添付文書の改訂を指示することを検討する。
    厚労省によると、報告があったのはパキシル、ルボックス、デプロメール、ジェイゾロフトの4社4製品。42件のうち「人を殺したくなった」など他人を傷つける恐れのある言動をしたり、実際に暴力をふるったりした症例が19件。残る23件も、興奮して落ち着きがなくなるなどの症状が表れたという。
    因果関係は不明だが、うつ病を併発した認知症の70代の男性がパキシル服用後に妻を殺害するなど、刑事事件に発展したケースもあった。
    SSRIは、脳内の神経伝達物質セロトニンの濃度を調節して神経の活動を高める薬。三環系と呼ばれる従来の抗うつ薬よりも副作用が少なく、うつ病治療に広く使われており、国内でも推定で100万人以上が使用しているとみられる。
    厚労省は「うつ病以外の患者にも使われていなかったかなど慎重に調べたい」としている。

    「抗うつ薬で攻撃性」副作用の疑い42件 厚労省調査
    2009年3月7日6時16分 【asahi.com】

    銃乱射で客ら8人死亡  米中西部の商業モール
    2007/12/06 01:45   【共同通信】

    【ロサンゼルス5日共同】米中西部ネブラスカ州オマハのショッピングモールで5日午後2時(日本時間6日午前5時)ごろ、若い男がライフル銃を乱射した。地元警察当局によると、クリスマスの買い物などに来ていた客ら8人が死亡、重体2人を含む計5人が負傷した。犯人の男は自殺した。 米国では4月のバージニア工科大事件をはじめ銃乱射事件が続発、一般市民が犠牲になる惨事が繰り返されている。 地元テレビによると、犯人は近くに住む20歳で、自宅に今回の犯行をほのめかすメモが残っていた。11月にアルコール所持容疑などで逮捕され、今月19日に裁判所に出廷する予定だったという。 知人とみられる地元女性は地元テレビに、男が最近職場を解雇され、銃を持っているのも見たと語った。別の友人男性は男が抗うつ剤を服用していたと話した。警察当局は詳しい動機を調べている。

    全抗うつ剤にリスク記載へ  若者の自殺企図で厚労省
    2007/11/06 21:11   【共同通信】

    厚生労働省は7日までに、国内で販売されているすべての抗うつ剤に、「24歳以下の患者で自殺を企てるなどのリスクが増加するとの報告がある」との内容を使用上の注意として記載するよう、製薬会社に添付文書の改訂を指示した。 米食品医薬品局(FDA)が今年5月、米国内で同様の改訂を指示したのを受けた措置。 ただ抗うつ薬によるメリットも大きく、今回の改訂では、プラス面とマイナス面を考慮した上で投与するよう記載する。 対象となるのは、新しい世代の抗うつ剤であるSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)やSNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬)のほか、古くから使用されている「三環系」「四環系」と呼ばれる種類も含むすべての抗うつ剤。

    大人でも自殺衝動を増加か  抗うつ剤、米当局が警告
    2005/07/02 01:36   【共同通信】

    【ワシントン1日共同】米食品医薬品局(FDA)は1日、抗うつ剤が大人の自殺衝動を強める可能性が最近の複数の研究で指摘されたとして、服用する際は症状の悪化や自殺傾向などを慎重に監視するよう求める警告を発表した。  一部の抗うつ剤が子供の自殺傾向を強める恐れは既に明らかになっており、FDAは昨年、薬の添付文書に強い警告を表示するよう指示した。  FDAは今後約1年かけ、米国で広く処方されている抗うつ剤について大人の患者に自殺を誘発する恐れの有無を評価し、製品への警告表示などを検討する。  今回の警告は、その結論が出るまでの当面の措置。特に抗うつ剤を初めて服用する際や、有効成分の量が変わった時の体調、精神状態の変化に注意し、自殺を考える回数が増えたなどの変化があれば医師の診察を受けるよう求めた。

    機長刺殺の男に無期懲役  全日空機ハイジャック事件
    2005/03/23 03:11   【共同通信】

    1999年、全日空機を乗っ取り機長を刺殺したとして、殺人とハイジャック防止法違反(ハイジャック致死)などの罪に問われた無職西沢裕司被告(34)に、東京地裁は23日、求刑通り無期懲役の判決を言い渡した。  判決理由で安井久治裁判長は「わが国犯罪史上類を見ない危険かつ悪質なハイジャック事案で、航空機の安全な航行に対する社会的信頼を損なった」と厳しく指摘した。  ハイジャック致死罪が初めて適用された事件。動機と責任能力が争点となったが、安井裁判長は「抗うつ剤などの影響により、犯行当時、そう状態とうつ状態の混合状態で、心神耗弱の状態にあった」と認定した。  公判中、2回行われた精神鑑定のうち1回は「心神耗弱状態だった」と結論付けていた。

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