アルツハイマー疾患高齢男性患者におけるテストステロンと認知機能
2014年07月16日
■ 背景
これまでの研究は、低テストステロンが精神神経学的テストのパフォーマンスの低下および抑うつリスクの上昇と同様にアルツハイマー疾患(AD)の発現と関連する可能性を示している。
■ 方法
61例の痴呆を発症していない高齢男性および68例のADと思われる男性のデータについて検討した。
■ 結果
- テストステロン・レベルは両群間で差異がなかった。
- AD男性の回帰分析はテストステロン・レベルが精神神経学的テストのパフォーマンスあるいは抑うつを有意に予測するものではなかった。
- 非痴呆男性において、テストステロン・レベルは発症前の言語性IQおよび言語流暢性テストに関するパフォーマンスを予測した。
■ 結論
テストステロンはアルツハイマー疾患患者の殆どの精神神経学的テストのパフォーマンスと関連していなかった。
■ 原著
J Geriatr Psychiatry Neurol. 2014 Jul 9.
Relationships Between Testosterone Levels and Cognition in Patients With Alzheimer Disease and Nondemented Elderly Men.
Seidl JN, Massman PJ
■ コメント
テストステロンとアルツハイマー疾患の関連性は一致した結果が得られていない事を示してています。 しかし、非アルツハイマー疾患の男性ではテストステロンと精神神経学的パフォーマンスとの関連が認められており、あながちに否定されるものではないと思います。(野)
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