ヨヒンビン(yohimbine)は、西アフリカ地方特産のヨヒンベというアカネ草科の植物の葉や樹皮中に含まれるアルカロイドが起源です。催淫作用があると言われて原住民に用いられていました。
【写真】 ヨヒンベ(右側は樹皮) 出典:「生薬学」第三改稿版(刈米達夫著・廣川書店)
一方、ヨヒンビン塩酸塩(yohimbine hydrochloride)は合成塩で、ヨヒンベから見出された数種のヨヒンビン構造体のひとつです。19世紀末に分離抽出され、20世紀始めから使用されている、最古のED治療薬と言えましょう。
以前は「塩酸ヨヒンビン」と呼んでいましたが、行政当局より塩酸塩を持つ物質の呼称と表示について指示があり、現在は「ヨヒンビン塩酸塩」と記しています。
「塩酸ヨヒンビン」と「ヨヒンビン塩酸塩」は同一物質で、物質自体に違いはありません。
なお、近年のヨヒンビン研究は、通常はヨヒンベ・エキスや粗ヨヒンビンよりも純度を高めたヨヒンビン塩酸塩を用いて行われておりますので、薬剤としてのヨヒンビンといえば、ヨヒンビン塩酸塩と考えて差し支えないようです。
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